エンハンスフェーズにおけるモニタリングにおいて、もう1つ大きな課題となったのが「エラー通知」です。
前述したように、エラーや障害が発生した場合にはSlackや電話で担当者に通知が飛ぶような仕組みになっています。それはいいのですが、リリース後のエンハンスフェーズに入ると、特に対応しなくてもいい、もしくは課題として認識しているので毎回通知する必要ないといった「優先度の低いエラー通知」が増えたのです。数多くの通知が届き、本来確認すべきエラーログが埋もれてしまうといったことが頻発しました。さらに、いわゆる「オオカミ少年の話」のように、メンバーの危機感が薄れ見逃してはならないエラーを見過ごしてしまうような状況に陥っていました。
もう1つの問題はエラー対応の属人化です。エラーに対応するためには、システムの構成や機能の仕様などの情報を把握していなければなりませんが、時間の経過とともにその量は増えます。特にエンハンスフェーズに入った後はさまざまな機能が追加されるため、リリース当初の機能だけでなく、追加された機能も含めた全体像を把握する必要があります。
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