サイバーソリューションズは、「企業のメールセキュリティへの取り組みに関するアンケート調査」の結果を発表した。それによると「1年前に比べてサイバー攻撃への不安が大きくなった」と回答した割合が多かったのは金融業、保険業、医療などの業種だった。
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サイバーソリューションズは2023年4月12日、「企業のメールセキュリティへの取り組みに関するアンケート調査」の結果を発表した。これは、メールに関する思い(不安を感じているかどうか)や発生したインシデントについての実態を調査したもので、従業員が300人以上の企業を対象に実施し、1000人から有効回答を得た。
「勤務先のメールのセキュリティ対策に不安がある」と回答した人の割合を業種別に見ると、「医療、福祉」(41.8%)や「卸売業・小売業」(29.7%)が高かった。どちらも顧客の個人情報を扱う業種であり、サイバーソリューションズは「大規模な顧客情報の流出や診療停止に至るような被害が発生したことが影響した」と分析している。
1年前に比べて勤務先のメールに不審なメールが届くなど、「勤務先にサイバー攻撃が増えた」と回答した人の割合が高い業種も、「卸売業、小売業」(31.5%)と「医療、福祉」(30.2%)だった。「1年前に比べてサイバー攻撃に対する不安が大きくなった」と回答した人の割合が高い業種は、「金融業、保険業」(49.6%)、「卸売業・小売業」(49.5%)、「医療、福祉」(48.9%)などが挙がった。
メールセキュリティ対策に不安を感じている割合を職務別に見ると、一般社員の9.8%に対してシステム担当者は32.4%だった。
「勤務先にサイバー攻撃が増えた」と感じている人の割合も、一般社員の12.2%に対してシステム担当者は31.3%と高かった。さらに「勤務先へのサイバー攻撃の不安が大きくなった」と回答した人の割合は一般社員の20.4%に対して、システム担当者は49.4%だった。サイバーソリューションズは「サイバー攻撃は日々巧妙化していくので、システム担当者は経営者と情報や意識を共有してセキュリティ対策を強化し、一般社員を教育する必要がある」としている。
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