IT幹部は、データとアナリティクス(D&A)の取り組みにかかるコストにビジネス価値を示せなければならない。本稿では、D&A戦略への支持を獲得するのに役立つ6つの方法をお伝えする。
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ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Smarter with Gartner」や、アナリストらのブログサイト「Gartner Blog Network」などから、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップして翻訳。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。
データとアナリティクス(D&A)のリーダーを含む全てのIT幹部は、自らが進める取り組みのコストを正当化し、ビジネス価値を示せなければならない。IT予算が逼迫(ひっぱく)し、ITの取り組みの投資収益率(ROI)を実証するようCIO(最高情報責任者)に求めるプレッシャーが強まる中、このことはますます重要になっている。
最高データ/アナリティクス責任者(CDAO)にとっては、自社のD&Aの取り組みがどのようにビジネス戦略に貢献し、価値をもたらすかを示すことが重要になる。「D&Aは、より効果的なビジネス上の意思決定を促進する」といった曖昧な説明では不十分だ。価値のストーリーや考え方を明確に構築し、「SMART」のアプローチにより、次の特徴を持つビジネス上のベネフィットを掲げることが望ましい。「具体的(Specific)」「測定可能(Measurable)」「実行可能(Achievable)」「関連性がある(Relevant:この場合はビジネス戦略との関連性)」「期限付き(Time-bound)」。
ステークホルダーを説得して味方につけるには、目指すビジネス成果と、それがステークホルダーにもたらす個人的な影響を見極めて伝える必要がある。以下の6ステップのアプローチが、D&A戦略へのビジネスリーダーの支持を獲得するのに役立つ。
D&Aのビジョンと価値は、ステークホルダーの視点から作られなければならない。目指す状態について、こうした関係者の心に響く、建設的で説得力のある展望を描く必要がある。プロジェクトの成果物、アウトプット、タスクではなく、分析的アプローチから把握できる、ビジネスインパクトと成果に焦点を当てるとよい。
企業としての成果と、個人/プロとしての成果の両方を考慮する。前者には、売上高の増加、市場シェアの拡大、無駄の削減、リスクの軽減などがあり、後者には、同僚からのより良い評判、希望する昇進への支援、金銭的報酬、仕事への満足感、さらには、より快適な生活などがある。
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