Canonicalは、OpenStack環境の構築、提供を支援するプロジェクト「Sunbeam」をオープンソースで公開した。
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Canonicalは2023年6月13日(米国時間)、OpenStack環境の構築、提供を支援する新たなプロジェクト「Sunbeam」をオープンソースで公開した。Kubernetesネイティブのアーキテクチャを採用し、OpenStackからOSを分離することでアップグレードなどの作業を容易にするという。
Canonicalでプロダクトマネジャーのティタス・クレック氏は次のように述べている。
「歴史的に、OpenStackの商用利用はほとんどで有料のコンサルティングを必要としていた。Canonicalのミッションはオープンソースを増幅させることにあり、Subeamプロジェクトはその第一歩でもある。OpenStackの採用における数々の障壁を取り除く」
OpenStackのプロジェクトページによると、Sunbeamの目標は「シングルノードから小規模なエッジデプロイメント、1000台以上のハイパーバイザーを含む大規模なクラウド環境まで、あらゆる規模でのOpenStackのデプロイと運用を可能にすること」だという。
Sunbeamを通じて提供されるOpenStackの各機能やサービスを個別のコンテナとして実行することにより、OSのアップグレードなどの作業を容易にする。Sunbeamは限られたハードウェアリソースを持つマシン、ワークステーション、VM(仮想マシン)などでも使用可能になり、OpenStackのテスト目的で専用ハードウェアリソースを用意しなくて済むという。
Sunbeamは「OpenStack 2023.1」(Antelope)とともに提供されており、2024年には「Skip Level Upgrade Release Process」(SLURP)を用いて直接2024.1バージョンにアップグレードが可能になる見込みだ。2023年6月時点ではOpenStackの基本的な機能のみがサポートされており、将来的には運用作業を効率化する「OpenStack Charms」と同等の機能提供を予定している。
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