AWSは2024年2月1日から、全てのパブリックIPv4アドレスの利用に対して1 IPアドレス当たり0.005ドル/時間の料金を課金すると発表した。
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Amazon Web Services(AWS)は2023年7月28日(米国時間)、パブリックIPv4アドレスの利用に対して新しい料金体系を導入すると発表した。2024年2月1日から、全てのパブリックIPv4アドレスの利用に対して1 IPアドレス当たり0.005ドル/時間が課金される。
AWSは、IPv4アドレスに対する課金の狙いや意図を次のように説明している。
「IPv4アドレスはますます希少な資源となっており、パブリックIPv4アドレスを取得するためのコストは、過去5年間で300%以上上昇している。この新しい料金体系の導入は、私たち自身のコストを反映したものであり、パブリックIPv4アドレスの使用を節約し、モダナイゼーションおよびIPv4アドレスの保全策としてIPv6の採用を奨励することを意図している」
この新料金は、「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)、「Amazon Relational Database Service」(Amazon RDS)データベースインスタンス、「Amazon Elastic Kubernetes Service」(Amazon EKS)ノードなど、パブリックIPv4アドレスをアタッチできるサービスを含む、全てのAWSサービスに適用される。
AWSは、パブリックIPv4アドレスに関する新しい料金体系を以下のように要約している。
ただし、Amazon EC2の「無料利用枠」として、2024年2月1日から、最初の12カ月間、パブリックIPv4アドレスを月間750時間利用できるようになる。また、ユーザーが所有し、「Amazon BYOIP」(Amazon Bring Your Own IP)を使用してAWSに持ち込んだIPアドレスは、課金されない。
なお、今回の発表に合わせて、「AWSコストと使用状況レポート」(AWS CUR)には、パブリックIPv4アドレスの使用量が自動的に反映されるようになった。「AWS Cost Explorer」でも、2024年2月の課金開始後、パブリックIPv4アドレスの使用量を確認し、より深く理解することが可能になるとしている。
AWSは、パブリックIPv4アドレスの使用状況を簡単に監視、分析、監査できるようにするため、「Amazon VPC IP Address Manager」(IPAM)の新機能として「Public IP Insights」の無償提供を開始したことも明らかにした。
Public IP Insightsを使用することで、パブリックIPv4アドレスを効率的に利用できるだけでなく、セキュリティプロファイルをより深く理解することもできる。複数のフィルタリングオプションを用いて、使用中のパブリックIPタイプとElastic IPの内訳を確認することが可能だ。
さらに、使用中のパブリックIPv4アドレスについて、確認、並べ替え、フィルタリング、詳細表示もできる。
AWSはこれらの発表とともに「AWSにおけるパブリックIPv4アドレスの使用状況の特定と最適化」と題する記事も公開した。記事では、パブリックIPv4アドレスの利用を最適化する方法を解説している。
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