変化の激しい環境に対応するためのアダプティブ戦略Gartner Insights Pickup(317)

本稿で紹介する中核的プラクティスとビルディングブロックにより、アダプティブな(適応力の高い)ビジネス戦略を策定し、機会と脅威への自社の対応を迅速化できる。

» 2023年09月08日 05時00分 公開
[Jackie Wiles, Gartner]

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ガートナーの米国本社発のオフィシャルサイト「Insights」などのグローバルコンテンツから、@IT編集部が独自の視点で“読むべき記事”をピックアップして翻訳。グローバルのITトレンドを先取りし「今、何が起きているのか、起きようとしているのか」を展望する。

 年間計画に沿って展開される従来の戦略は、策定時に行われる予測の確実性に大きく依存している。そのため、すぐに時代遅れになり、変化への対応が遅れることが多い。今日の不安定なビジネス環境の中で経営リーダーが成長を推進するためには、従来とは異なるイベントドリブンのアダプティブな(適応力の高い)戦略アプローチが必要になる。

 「ビジネスモデルが頻繁に、かつ、より根本的に変わる時代には、アダプティブな長期戦略アプローチが適している」と、Gartnerのアナリストでシニアディレクターのイアン・コックス(Ian Cox)氏は指摘する。

 「変化のペースが速いほど、適応力の高さが不可欠になる」(コックス氏)

アダプティブ戦略の起点

 自社の戦略の適応力を高めようとする経営幹部は、以下を実行する必要がある。

  • 既存の戦略の課題を見極める(「策定期間が長い」「変化への対応が遅い」など)
  • 課題の克服に最適なアダプティブ戦略プラクティス(実践方法)を特定する(「できるだけ早く戦略を実行し始める」など)
  • 優先順位の高いアダプティブプラクティスを支える適切なビルディングブロック(構成要素)を選択、実装する(「リアルタイムの知見」など)

4つの中核的なアダプティブ戦略プラクティス

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