JetBrainsはRust用スタンドアロン型IDE「RustRover」を発表した。早期アクセスプログラムを開始しており、2024年9月までにリリースする計画だ。
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チェコのJetBrainsは2023年9月13日(現地時間)、Rust用スタンドアロン型IDE(統合開発環境)「RustRover」を発表した。
JetBrainsはこの数年間、JavaおよびKotlin向けIDE「IntelliJ IDEA」とCおよびC++向けIDE「CLion」のプラグインでRust機能をサポートしてきた。だが、Rustに特化したIDEや、既存のJetBrains IDEと同等の機能も備えたエコシステムに対する要望がコミュニティーから多数寄せられてきたことを踏まえ、RustRoverの投入を決めた。
9月13日からRustRover早期アクセスプログラム(EAP)が開始されており、JetBrainsは、ユーザーからのフィードバックに対応して頻繁にアップデートしていくとしている。
RustRoverはパブリックプレビュー期間中は無料で提供され、ライセンス体系は商用リリースが近づいた時点で確定する予定だ。JetBrainsはRustRoverをスタンドアロン型商用IDEとして、または「All Products Pack」の一部として提供する計画だ。2024年9月までに正式リリースすることを目指している。
JetBrainsが数年にわたって取り組んできた既存のオープンソースRustプラグインは、RustRoverの構成要素の役割を果たす。このプラグインは引き続きオープンソースとしてGitHubとMarketplaceで無料提供される。
ただし、JetBrainsは今後、クローズドソースのRustRoverに注力していく。既存のオープンソースRustプラグインは、新バージョンのIDEとの互換性を維持するように全力を尽くすが、バグの修正や新機能の追加は行わない。GitHubでオープン状態となっている既存の課題のうち、RustRoverに関連するものについては、課題トラッカーにインポート済みだという。
JetBrainsの多くのIDEと同様に、RustRoverの機能はプラグインとして「IntelliJ IDEA Ultimate」にインストールできる。
JetBrainsによると、プレビュー期間中はプラグインをCLionにインストールすることもできるが、RustRoverがリリースされた後もインストールが可能になるかどうかは未定だ。
JetBrainsは、Rust Foundationに参加したことも明らかにした。多くの既存メンバーとともにRustコミュニティーの取り組みを支援し、今後の発展に尽力していくと述べている。
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