プログラミング言語の人気ランキング「TIOBEインデックス」の2023年11月版が公開された。Kotlinが順位を上げ続けており、TIOBE SoftwareのCEOは「Kotlinはいずれトップ10に入ると確信している」という。
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ソフトウェア品質の評価と追跡を手掛けるTIOBE Softwareは、2023年11月版の「TIOBEプログラミングコミュニティーインデックス」(通称「TIOBEインデックス」)を発表した。TIOBEインデックスはプログラミング言語の人気度を示すランキングで、同社が毎月更新している。
TIOBEインデックスは、世界の熟練エンジニアや学習講座、サードパーティーベンダーの数に基づいて算出されている。レーティングの計算には、GoogleやBing、Yahoo!、Wikipedia、Amazon.com、YouTube、Baiduといった一般的な検索エンジンが使われている。
なお、TIOBEインデックスは「どのプログラミング言語が優れているか」「どの言語で書かれたコードの行数が多いか」を示すものではないと、TIOBE Softwareは説明している。
同社はTIOBEインデックスの使い方として、「自分のプログラミングスキルが時流に合っているかどうかチェックする」「新しいソフトウェアシステムを作り始めるに当たって、どのプログラミング言語を採用するかの戦略的判断に役立てる」といった例を挙げている。
プログラミング言語「Kotlin」が、11月は0.17ポイント上昇し、18位から15位に順位を3つ上げた。
Kotlinの概要については、KotlinがTIOBEインデックスのトップ20に入った2カ月前に、既に紹介している(参考)。Kotlin人気の最初の波は、GoogleがAndroidでのKotlinのファーストクラスサポートを発表した2017年だった。当時、KotlinはTIOBEインデックスでほぼ1%と、レーティングのピークに達した。この記録は11月に破られ、1.15%となっている。
Kotlinの進歩はどこで止まるのかについて、TIOBE Software CEOのポール・ジャンセン氏は次のように述べている。「KotlinはJavaと相互運用性があるので、直接の競合相手になる。これはAndroid向けアプリの開発だけに当てはまらない。現在、あらゆるJavaドメインがKotlinにとってチャンスとなっている。Kotlinは、強力な型システムを備え、設計によって「null pointer exception」の発生を回避する。表現力豊かな言語の現代のプログラミング文化に適合する。私の経験に基づくと、Kotlinはいずれトップ10に入ると確信している。『ビッグ4』の一員になれるかどうかは、まだ疑問がある」
公開されたTIOBEインデックスの1〜20位は次の通り。
TIOBE Softwareは21〜50位のランキングも公開している。
51〜100位のプログラミング言語については、順位の差が比較的小さいとして、次のようにアルファベット順に列挙している。
「4th Dimension/4D」「ABC」「ActionScript」「ATLAS」「AutoLISP」「Awk」「bc」「Bourne shell」「CL(OS/400)」「Clipper」「CLIPS」「Clojure」「Eiffel」「Elixir」「Erlang」「Euphoria」「Forth」「Groovy」「Hack」「Icon」「Io」「J」「J#」「JScript」「LabVIEW」「Ladder Logic」「Modula-2」「Monkey」「NATURAL」「Nim」「OCaml」「OpenEdge ABL」「PL/I」「PowerShell」「Pure Data」「Q」「Racket」「REXX」「Ring」「RPG」「Snap!」「SPARK」「SPSS」「SQR」「Stata」「Tcl」「TOM」「VHDL」「Wolfram」
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