通信の自由化、東京ガス IP電話、キャリア5Gの活用──情報化研究会 40周年記念研究会で筆者が講演した「企業ネットワークの40年の進化とこれからの考え方」を紹介する。
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情報化研究会は1984年に、情報通信の仕事に携わる人の勉強と交流を目的に始まった。現在の会員数は約150人。そのうち22人が今回の研究会に参加、筆者を含めた3人が講演した。
講演のテーマは、筆者が「企業ネットワークの40年とこれから目指すべきモデル」、早稲田大学リサーチイノベーションセンター教授 稲田修一氏は「DX(デジタルトランスフォーメーション)で成長を実現するには 〜成功のための方法論と目の付け所〜」、AITコンサルティング代表取締役(元CSK 代表取締役副社長)有賀貞一氏は「40分でたどるICT活用80年の歴史」だった。
今回は筆者の講演から、40年(年表の上では45年)を大きく3期に分けて、企業ネットワークを進化させた要因とこれからの企業ネットワークの考え方について述べる。
「企業ネットワーク」とは企業内のデータ通信や電話などのコミュニケーションをするための専用網であり、英語では「Private Network」だ。その対語は「Public Network=公衆網」で、公衆電話網がその典型だ。
日本で本格的な企業ネットワークが作られるようになったのは、1985年の通信自由化以降だ。1985年以前、国内の電気通信事業は日本電信電話公社(現在のNTTグループの前身)が独占していた。1985年の電気通信事業法施行によって通信事業が自由化され、民間企業が通信事業に参入できるようになった。同時に日本電信電話会社法が施行され、日本電信電話公社は民営化された。
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