次は「IP融合時代」だ。その特徴を表2に示す。
1996年から2000年にかけて、「フレームリレー」や「ATM」というパケット系の回線サービスが始まった。ATM(Asynchronous Transfer Mode)はデータ、音声、映像などを53バイト固定長の「セル」というパケットに分割して伝送する通信方式で、マルチメディア通信の本命といわれたが、全く普及せず、TCP/IPによってあっという間に駆逐された。
ATMは仕組みが複雑で、ATM交換機は高価だった。対してTCP/IPは、シンプルなプロトコルであり、通信機器もPCなどの通信モジュールも安価だったからだ。フレームリレーはATMよりはるかに単純で機器も安価だったが、ルーティングやスイッチングができないため、使いやすさという点でTCP/IPに勝てなかった。
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