今後のビジネスの成功には、全社的なデータリテラシーが欠かせない。そして最高データ/アナリティクス責任者(CDAO)は、これを確実に推進していく必要がある。具体的には何をやっていけばいいのだろうか。
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データリテラシーは、ビジネスの成功やリーダーシップの発揮を支える最も重要な要素の一つだ。だが、企業がデータリテラシープログラムを実施しようとすると、多くの場合、問題に直面し早々と挫折してしまう。
不透明なビジネス環境の中で、働き方や仕事の進め方の進化とデジタル技術の急速な進歩に伴うスキルギャップが生じており、従業員に新たなスキルを身に付けさせることが必要となっている。正式なデータリテラシープログラムは、その規模にかかわらず、最高データ/アナリティクス責任者(CDAO)がデータ/アナリティクス(D&A)戦略で打ち出す野心的な目標を達成するために不可欠だ。
Gartnerは2026年までに、データとAIのリテラシー、文化の変革、そして有能な人材をもたらすCDAOの手腕が、ビジネス戦略を支える決定要因のトップ3に入ると予測している。
ビジネスを成功させる上でデータとアナリティクスの重要性が増していることを考えると、継続的な学習とチェンジマネジメントを中心とした文化の醸成を推進することがCDAOには不可欠だ。個々の従業員のスキルギャップは大抵、パフォーマンスの問題や、業務に変更が発生した場合に明らかになる。従業員とその上司は、データリテラシーの研修中と研修後に期待される成果を、より明確に理解する必要がある。
そのためには、CDAOが「D&Aスキルの学習やデータリテラシーの習得は、企業や個人の価値を高めるために不可欠」という文化を醸成することで達成できる。このアプローチは、従業員を引きつけ、定着させ、モチベーションを高めるだけでなく、部門や組織が目標を達成するための準備にもなる。また、価値の高いキャリアアップにつながる専門スキルの習得にもつながる。
データリテラシープログラムの効果を測定するには、CDAOは進捗(しんちょく)評価とパフォーマンス基準を用いて、従業員がデータリテラシー研修について受け入れ、興味を持ち、職務に関連すると実感したのかどうか、そして意図された知識やスキル、姿勢、自信、取り組み方を身に付けたのかどうかを検証する必要がある。またCDAOは、測定可能なビジネス成果を追跡し、データリテラシー研修の成功を、エビデンスを通じて効果的に伝えるようにしなければならない。
こうしたビジネス成果については、データリテラシーを身に付けた従業員のアウトプットを説明するだけでは足りない。収益成長やコスト削減、リスク管理などの要素も考慮する必要がある。CDAOは、最終的に企業全体の価値を高めるビジネス成果のポートフォリオを策定しなければならない。
さらに、データリテラシーへの取り組みの明確なミッションやビジョンを掲げ、従業員のベクトルを合わせることが必要だ。最終的には、データリテラシーへの取り組みから、結果としてのビジネスアクションの変化、測定可能な最終成果に至るまで、何らかの形でトレーサビリティー(追跡可能性)を確立しなければならない。このトレーサビリティーは、相関や傾向のみを示すものでも構わない。
出典:Measure and communicate the value of data literacy(Gartner)
※この記事は、2024年4月に執筆されたものです。
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