Gartnerは、情報セキュリティに対する世界のエンドユーザーの支出予測を発表した。それによると2025年の情報セキュリティに対する世界のエンドユーザー支出は、2024年から15.1%増加し、2120億ドルに達すると予測されている。
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Gartnerは2024年8月28日(米国時間)、情報セキュリティに対する世界のエンドユーザーの支出予測を発表した。それによると2025年の情報セキュリティに対する世界のエンドユーザー支出は、2024年から15.1%増加し、2120億ドルに達すると予測されている。2024年には、世界の情報セキュリティのエンドユーザー支出は1839億ドルに上ると見込まれている。
Gartnerのシニアリサーチプリンシパルである、シャイレンドラ・ウパディヤイ氏は次のように説明している。「引き続き高まる脅威環境、クラウドへの移行、人材不足により、セキュリティは優先事項のトップに押し上げられ、最高情報セキュリティ責任者(CISO)は組織のセキュリティ支出を増やす必要に迫られている。さらに、組織は現在、エンドポイント保護プラットフォーム(EPP)とエンドポイント検知、対応(EDR)のニーズを評価し、運用のレジリエンスとインシデント対応を強化すべく調整している」
AI(人工知能)や生成AIの採用が進むことで、アプリケーションセキュリティ、データセキュリティとプライバシー、インフラ保護などのセキュリティソフトウェア市場への投資が増加し続けている。Gartnerは2025年にかけて、生成AIを保護するためのサイバーセキュリティリソースの需要が急増し、セキュリティソフトウェアへの支出が15%増加すると予想している。
生成AIの登場以降、攻撃者は大規模なソーシャルエンジニアリング攻撃を実行するために、ツールと大規模言語モデル(LLM)を併用することが増えている。2027年までに、全サイバー攻撃、データ漏えいの17%に生成AIが関与するようになるとGartnerは予測している。
組織がクラウドへの移行を進める中、Gartnerのアナリストはクラウドセキュリティソリューションの増加を予想しており、クラウドネイティブソリューションの市場シェアが拡大すると予測している。クラウドアクセスセキュリティブローカー(CASB)とクラウドワークロード保護プラットフォーム(CWPP)を合わせた市場は、2024年の予測値67億ドルから、2025年には87億ドルに達すると推定されている。
「サイバーセキュリティ業界における世界的なスキル不足は、セキュリティサービス市場(セキュリティコンサルティングサービス、セキュリティプロフェッショナルサービス、マネージドセキュリティサービス)への投資を促進する主な要因であり、このセグメントは他のセキュリティ分野よりも早いペースでの成長が見込まれる」(Gartner)
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