生成AIなど新しいサービスの情報をアップデートした「AWS Well-Architected Framework」とはそもそも何か? 何の役に立つのか2022年以来の大きな変更

AWSは、セキュア、高パフォーマンス、レジリエンス、効率的なワークロードをAWS上で構築、運用するための包括的なガイダンス「AWS Well-Architected Framework」のアップデートを発表した。

» 2024年11月27日 08時00分 公開
[@IT]

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 Amazon Web Services(AWS)は、2024年11月6日(米国時間)、AWS上でセキュア、高パフォーマンス、レジリエンス、効率的なワークロードを構築、運用するための包括的なガイダンス「AWS Well-Architected Framework」のアップデートを発表した。今回のアップデートには、新しく改定された14のベストプラクティスが含まれており、2022年以来の大きな変更となる。

 AWS Well-Architected Frameworkについて、同社は次のように説明している。

あらためて「AWS Well-Architected Framework」とは

 AWS Well-Architected Frameworkは、AWS上でシステムを構築、意思決定する際の長所と短所を理解するのに役立つ。このフレームワークの使用により、AWSクラウドで安全性、信頼性、効率性、コスト効果、持続可能なワークロードを設計、運用するためのベストプラクティスを学べる。また、ベストプラクティスに基づいてアーキテクチャを継続して測定し、改善点を特定する方法を提供する。

 アーキテクチャのレビュープロセスは、アーキテクチャの決定に関して建設的に議論する場であり、監査のように問題をあら探しするものではない。私たちは、十分に「Well-Architected(優れたアーキテクチャ)」なシステムを持つことが、ビジネスの成功の可能性を大きく高めると考えている。

 AWS Well-Architected Frameworkでは、特定のアーキテクチャがクラウドのベストプラクティスに沿っているかどうかを理解するのに役立つ質問を用意している。このフレームワークは、最新のクラウドベースシステムに求められる品質基準に基づいて、システムを評価するための一貫した方法を提供する。さらに、これらの品質を維持するために必要な改善策も示す。

 CTO(最高技術責任者)、アーキテクト、開発者、運用チームメンバーなど、技術的な役割を担う人々を対象としているこのフレームワークは、クラウドワークロードを設計、運用する際に使用すべきAWSのベストプラクティスと戦略について説明している。加えて、実装の詳細とアーキテクチャパターンへのリンクも提供している。

アップデートの内容

 2024年11月のアップデート内容は次の通り。

  • ベストプラクティス:信頼性、セキュリティ、オペレーショナルエクセレンス(運用の効率、効果の向上による競争優位の構築)、持続可能性、パフォーマンス効率の項目を更新
  • 信頼性の柱:多くのベストプラクティスに対する大規模な刷新とアップデート
  • セキュリティとオペレーショナルエクセレンス全体のガイダンス:生成AIなどの新しいサービスの情報を取り入れ、内容をより洗練されたものに
  • 持続可能性:AWSサービスと新しいベストプラクティスに関連したものに

 アップデートされたフレームワークは、規定ガイダンス、拡張されたベストプラクティスおよび最新の情報を提供する。また、顧客が特定のニーズに合わせてAWSの推奨事項を調整し、クラウドの採用を加速し、より効果的にベストプラクティスを適用できるよう支援する内容になっている。

 AWS Well-Architected Frameworkは、全てのAWS顧客が利用できる。このリリースのアップデートは、将来的に「AWS Well-Architected Tool」(※)に組み込まれる予定だ。これにより、ワークロードをレビューし、重要な設計上の考慮事項に対処し、フレームワークに準拠できるようになる。

(※)AWSワークロードの状態がベストプラクティスに沿っているかどうかを確認できるクラウドサービス

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