サイオステクノロジーは、企業におけるシステムのダウンタイムの実態と、それに伴う経済的損失額を調査した結果を発表した。過去3年間でシステム障害を経験した企業の7割超が1時間以上のダウンタイムに見舞われ、約4社に1社が1000万円以上の損失を被っている実態が明らかになった。
この記事は会員限定です。会員登録(無料)すると全てご覧いただけます。
サイオステクノロジーは2025年12月11日、「ITシステム障害と事業リスクに関する実態調査」の結果を発表した。同調査は、従業員数300人以上の企業の情報システム業務に携わる責任者・担当者550人を対象に、インターネットリサーチで実施した。
調査によると、システム障害は決して「まれな例外」ではなく、事業継続や企業価値に直結する経営リスクとして無視できない水準に達している実態が明らかになった。
過去3年間におけるシステム障害の発生状況について、「発生していない」は27.8%だった。「分からない/答えられない」(11.5%)を除くと約6割の企業が1回以上の障害を経験しており、そのうち「2〜3回発生」(25.6%)、「4〜9回発生」(8.2%)、「10回以上発生」(15.3%)となった。これらを合わせると、複数回のシステム障害を経験している企業は全体の半数近く(49.1%)に上る。
過去3年間に発生したシステム障害のうち最も長いダウンタイムは、「1時間〜6時間未満」(42.8%)が最多となり、「5分〜1時間未満」(19.5%)、「6時間〜24時間未満」(19.2%)、「24時間以上」(9.6%)と続いた。この結果、1時間以上のシステム停止を経験した企業は全体の71.6%(7割超)に達しており、業務やサービスへの影響が長時間に及ぶケースがある実態が示された。
過去3年間で経済的損失額が最大だった障害について、発生後1年間の損失総額を尋ねた結果、「100万〜1000万円未満」(23.4%)が最も多く、次いで「100万円未満」(23.1%)、「1000万〜1億円未満」(19.2%)となった。「1億円以上」の回答も6.3%あり、1000万円以上の損失を経験した企業は約4社に1社に相当する。
こうしたリスクに対し、システムの稼働率を高めるための対策は、「監視・アラート強化/切替訓練」(59.4%)、「データ保護(バックアップ/スナップショット)」(52.1%)が上位を占めた。一方、自動復旧を可能にする「高可用性(HA)クラスタ化」は41.9%にとどまった。
サイオステクノロジーは「障害原因の約4分の3がソフトウェアやハードウェアに起因するものであり、HAクラスタによる冗長構成などで抑制可能な領域が大きいにもかかわらず、人手依存の対策が中心になっている」と指摘。「BCP(事業継続計画)の実効性を高めるためにも、HAクラスタなど自動復旧を前提とした手段を検討することが重要だ」と結論づけている。
「脱VPN」がいよいよ加速? ランサムウェア感染、“SSL VPN廃止”の動きも
ビールが消えた“アサヒのランサムウェア”だけじゃない――国内外30件のサイバー攻撃を総覧
いかにして「Active Directory」が侵害されるのか、Microsoftがまとめた攻撃パターンCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.