プライバシー情報ダダ漏れを阻止。Windows 11のプライバシー設定の見直しガイドTech TIPS

Windows 11は利便性と引き換えに、膨大なユーザーデータをMicrosoftへ送信する仕様だ。本Tech TIPSでは、「2024 Update(24H2)」と「2025 Update(25H2)」に対応したプライバシー設定の見直し術を解説する。診断データや検索履歴、AI機能「Recall」まで、情報送信を最小限に抑え、PCをより安全・快適に使うための必須項目を取り上げた。

» 2026年01月21日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]
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対象:Windows 11


Windows 11のプライバシー設定の見直しガイド Windows 11のプライバシー設定の見直しガイド
Windows 11は利便性と引き換えに、膨大なユーザーデータをMicrosoftへ送信する仕様だ。本Tech TIPSでは、「2024 Update(24H2)」と「2025 Update(25H2)」に対応したプライバシー設定の見直し術を解説する。診断データや検索履歴、AI機能「Recall」まで、情報送信を最小限に抑え、PCをより安全・快適に使うための必須項目を取り上げた。

 Windows 11は、利便性と引き換えにユーザーの操作内容やシステムの状態に関するデータをMicrosoftのサーバに送信する仕様となっている。多くの項目がデフォルトで「オン」になっており、プライバシーを重視するユーザーには気になるところだ。

 そこで本Tech TIPSでは、Microsoftへの情報送信を最小限に抑えて、個人のプライバシーを保護する設定について解説する。

 Windows 11のプライバシー設定の基本となっている「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で設定を見直そう。「プライバシーとセキュリティ」画面は、頻繁に項目名が変更になっているので、ここでは2024 Update(以下、バージョン24H2)と2025 Update(以下、バージョン25H2)での設定についてそれぞれ解説する。

2025 Update(バージョン25H2)の「プライバシーとセキュリティ」画面 2025 Update(バージョン25H2)の「プライバシーとセキュリティ」画面
「プライバシーとセキュリティ」画面は、頻繁に項目名や設定項目の内容が変更になる。バージョン25H2の場合、「全般」「診断とフィードバック」「検索」がプライバシー設定で重要な項目だ。

2024 Update(バージョン24H2)の「プライバシーとセキュリティ」画面 2024 Update(バージョン24H2)の「プライバシーとセキュリティ」画面
バージョン24H2の場合、「推奨事項&オファー」「診断とフィードバック」「検索」がプライバシー設定で重要な項目だ。

 なお、基本的に2025 Updateの画面で設定を紹介していく。

プライバシーの基本設定「全般」を見直す

 バージョン25H2の場合、「プライバシーとセキュリティ」画面で「Windowsのアクセス許可」欄にある[全般]をクリックする。バージョン24H2の場合は、同じ画面の[推奨事項&オファー]に同様の設定がある。

 設定する項目も微妙に異なっており、バージョン24H2の「パーソナライズされたオファー」と「広告識別子」の2つの項目が、バージョン25H2では「アプリに広告IDを使用して個人用に設定された広告を表示させる」にまとめられたようだ。

 また、バージョン25H2では「設定アプリでおすすめのコンテンツを表示する」が追加されている。

25H2 24H2
パーソナライズされたオファー
アプリに広告IDを使用して個人用に設定された広告を表示させる
Webサイトが言語リストにアクセスして、ローカルに関連するコンテンツを表示できるようにする Webサイトに自分の言語リストへのアクセスを許可する
Windowsにアプリ実行の追跡を許可して、スタートメニューと検索結果の質を向上させる スタートメニューと検索結果を改善する
設定アプリでおすすめのコンテンツを表示する
設定アプリで通知を表示する [設定]で通知を表示する
[設定]の推奨事項とオファー
広告識別子
Windows 11のバージョンによる設定項目の違い
バージョン25H2の「Windowsのアクセス許可」欄にある[全般]と、バージョン24H2の「Windowsのアクセス許可」欄にある[推奨事項&オファー]それぞれの設定項目を比較してみた。

 いずれの項目もスイッチを「オフ」に変更し、データの送信や収集を停止しておこう。

プライバシーの基本設定「全般」を見直す(1) プライバシーの基本設定「全般」を見直す(1)
バージョン25H2の場合、「プライバシーとセキュリティ」画面で「Windowsのアクセス許可」欄にある[全般]をクリックする。バージョン24H2の場合は、同じ画面の[推奨事項&オファー]である。
プライバシーの基本設定「全般」を見直す(2) プライバシーの基本設定「全般」を見直す(2)
バージョン25H2と24H2で設定項目が異なるものの、全ての項目のチェックを「オフ」にすればよい。

診断データとフィードバックを制限する

 Microsoftに送信されるデータの多くは「診断データ」として処理される。これを最小限に抑えて、プライバシーを保護しよう。

 「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で[診断とフィードバック]をクリックして、「診断とフィードバック」画面を開く。

 「診断データ」欄を展開し、「オプションの診断データを送信する」のスイッチを「オフ」にする。「オン」にすると、閲覧したWebサイトやアプリの使用状況などの詳細なデータが送信されるからだ。ただし、Windows Insider Programに参加する場合は、ここを「オン」にする必要があるので注意してほしい。

 次に、「手書き入力と入力の改善」欄を展開し、「オプションの手書き入力とタイプ入力の……」のスイッチを「オフ」にして、入力内容のサンプルの送信を停止する。

 バージョン25H2では、「カスタマイズされたエクスペリエンス」欄が追加されている。ここを展開し、「カスタマイズされたヒント、広告……」のスイッチを「オフ」にして診断データに基づいたヒントや広告の表示を停止する。

 「診断データを表示する」も同様に展開して、「診断データビューアーを有効にする」のスイッチを「オフ」にしておく。

 これらの項目を「オフ」にしたら、「診断データの削除」欄を展開して[削除]ボタンをクリックし、これまでに収集されたデータをサーバから消去しておこう。

診断データとフィードバックを制限する(1) 診断データとフィードバックを制限する(1)
「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で[診断とフィードバック]をクリックして、「診断とフィードバック」画面を開く。
診断データとフィードバックを制限する(2) 診断データとフィードバックを制限する(2)
「診断とフィードバック」画面の「診断データ」欄を展開し、「オプションの診断データを送信する」のスイッチを「オフ」にする。
診断データとフィードバックを制限する(3) 診断データとフィードバックを制限する(3)
次に「カスタマイズされたエクスペリエンス」欄を展開し、「カスタマイズされたヒント……」のスイッチを「オフ」にして余計な診断データの送信を止める。
診断データとフィードバックを制限する(4) 診断データとフィードバックを制限する(4)
「診断データの削除」欄を展開し、[削除]ボタンをクリックして、保存されている診断データを削除する。

検索機能とクラウド統合を解除する

 [スタート]メニューの検索バーやタスクバーの検索入力ボックスに文字を入力するたびに、その内容が検索エンジンのBingへ送信される仕様も、プライバシーが気になるのであれば変更が必要だ。

 「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で[検索]をクリックして、「検索」画面を開く。

 「履歴の検索」や「検索のハイライトを表示する」のスイッチを「オフ」にする。続いて、「履歴の検索」欄を展開して「デバイスの検索履歴をクリア」にある[クリア]ボタンをクリックして、保存されている履歴をクリアしておくとよい。

 また、「自分のアカウントを検索」欄を展開したら、「Microsoftアカウント」と「職場または学校アカウント」のスイッチを「オフ」にして、ローカル検索時にクラウド上の個人データが参照されるのを防ぐ。

検索機能とクラウド統合を解除する(1) 検索機能とクラウド統合を解除する(1)
「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で[検索]をクリックして、「検索」画面を開く。
検索機能とクラウド統合を解除する(2) 検索機能とクラウド統合を解除する(2)
「履歴の検索」や「検索のハイライトを表示する」のスイッチを「オフ」にして、「履歴の検索」欄を展開して「デバイスの検索履歴をクリア」にある[クリア]ボタンをクリックして保存されている履歴をクリアしておく。
検索機能とクラウド統合を解除する(3) 検索機能とクラウド統合を解除する(3)
「自分のアカウントを検索」欄を展開したら、「Microsoftアカウント」と「職場または学校アカウント」のスイッチを「オフ」にして、ローカル検索時にクラウド上の個人データが参照されるのを防ぐ。

アプリのアクセス許可を厳格化する

 「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面にある「アプリのアクセス許可」欄の設定も見直すとよい。

 「位置情報」は原則「オフ」とし、地図アプリなどで必要なもののみ個別に許可するようにする。同様に「カメラ」「マイク」といったハードウェアへのアクセスは、必要最小限のアプリにのみ許可するようにする。その他の項目については、不要なアプリのアクセスを「オフ」にして、アプリのアクセス許可を厳格化しよう。

アプリのアクセス許可を厳格化する(1) アプリのアクセス許可を厳格化する(1)
「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面にある「アプリのアクセス許可」欄の設定を見直す。「アプリのアクセス許可」欄の各項目をクリックしていく。
アプリのアクセス許可を厳格化する(2) アプリのアクセス許可を厳格化する(2)
「位置情報」画面を開いたら、「位置情報サービス」欄のスイッチを「オフ」にする。確認ダイアログが開くので、[オフにする]ボタンをクリックする。地図アプリなどで位置情報が必要になる場合は、次の「カメラ」と同様、必要なアプリのみに限定してアクセス許可を与えるとよい。
アプリのアクセス許可を厳格化する(3) アプリのアクセス許可を厳格化する(3)
「カメラ」画面を開いたら、[アプリにカメラへのアクセスを許可する]を[オン]のままにしつつ、アクセスが不要なアプリのスイッチを「オフ」にする。同様に「マイク」など他の項目についてもアクセス許可を見直す。

AI関連機能を対処する

 AI(人工知能)関連機能も、プライバシーの観点からは注意が必要である。特にCopilot+ PCの場合、PC上の操作をスクリーンショットで記録するRecall機能は、利用しないのであれば「リコールとスナップショット」画面を開いて無効化し、保存されたスナップショットを削除すべきである。

AI関連機能を対処する(1) AI関連機能を対処する(1)
Copilot+ PCでは、「プライバシーとセキュリティ」画面に「リコールとスナップショット」「クリックで実行」の2つの項目が追加される。これらAI機能もプライバシーの懸念材料となるので不要ならば無効化しておくとよい。
AI関連機能を対処する(2) AI関連機能を対処する(2)
「リコールとスナップショット」画面を開いたら、「スナップショットの設定」のスイッチを「オフ」にして、リコールを無効化する。
AI関連機能を対処する(3) AI関連機能を対処する(3)
同様に「クリックで実行」画面を開いて、「クリックで実行」のスイッチを「オフ」にする。

 またCopilotを利用しないのであれば、タスクバーにある[Copilot]アイコンを右クリックして、[タスクバーからピン留めを外す]を選択して、非表示にしておくとよい。これにより、意図しないAIへのデータ送信機会を減らすことができる。


 Windows 11のプライバシー設定を最適化することで、システムはより「静か」になり、不要なデータ送信によるネットワーク帯域やシステムリソースの消費を抑えることもできる。

 ただしWindows OSの更新プログラムによって新しい追跡項目が追加されることも多いため、定期的に設定画面を見直すことを習慣にしたい。

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