Windows 11は利便性と引き換えに、膨大なユーザーデータをMicrosoftへ送信する仕様だ。本Tech TIPSでは、「2024 Update(24H2)」と「2025 Update(25H2)」に対応したプライバシー設定の見直し術を解説する。診断データや検索履歴、AI機能「Recall」まで、情報送信を最小限に抑え、PCをより安全・快適に使うための必須項目を取り上げた。
対象:Windows 11
Windows 11のプライバシー設定の見直しガイドWindows 11は、利便性と引き換えにユーザーの操作内容やシステムの状態に関するデータをMicrosoftのサーバに送信する仕様となっている。多くの項目がデフォルトで「オン」になっており、プライバシーを重視するユーザーには気になるところだ。
そこで本Tech TIPSでは、Microsoftへの情報送信を最小限に抑えて、個人のプライバシーを保護する設定について解説する。
Windows 11のプライバシー設定の基本となっている「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で設定を見直そう。「プライバシーとセキュリティ」画面は、頻繁に項目名が変更になっているので、ここでは2024 Update(以下、バージョン24H2)と2025 Update(以下、バージョン25H2)での設定についてそれぞれ解説する。
2025 Update(バージョン25H2)の「プライバシーとセキュリティ」画面なお、基本的に2025 Updateの画面で設定を紹介していく。
バージョン25H2の場合、「プライバシーとセキュリティ」画面で「Windowsのアクセス許可」欄にある[全般]をクリックする。バージョン24H2の場合は、同じ画面の[推奨事項&オファー]に同様の設定がある。
設定する項目も微妙に異なっており、バージョン24H2の「パーソナライズされたオファー」と「広告識別子」の2つの項目が、バージョン25H2では「アプリに広告IDを使用して個人用に設定された広告を表示させる」にまとめられたようだ。
また、バージョン25H2では「設定アプリでおすすめのコンテンツを表示する」が追加されている。
| 25H2 | 24H2 | |
|---|---|---|
| − | パーソナライズされたオファー | |
| アプリに広告IDを使用して個人用に設定された広告を表示させる | − | |
| Webサイトが言語リストにアクセスして、ローカルに関連するコンテンツを表示できるようにする | Webサイトに自分の言語リストへのアクセスを許可する | |
| Windowsにアプリ実行の追跡を許可して、スタートメニューと検索結果の質を向上させる | スタートメニューと検索結果を改善する | |
| 設定アプリでおすすめのコンテンツを表示する | − | |
| 設定アプリで通知を表示する | [設定]で通知を表示する | |
| − | [設定]の推奨事項とオファー | |
| − | 広告識別子 | |
いずれの項目もスイッチを「オフ」に変更し、データの送信や収集を停止しておこう。
プライバシーの基本設定「全般」を見直す(1)Microsoftに送信されるデータの多くは「診断データ」として処理される。これを最小限に抑えて、プライバシーを保護しよう。
「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で[診断とフィードバック]をクリックして、「診断とフィードバック」画面を開く。
「診断データ」欄を展開し、「オプションの診断データを送信する」のスイッチを「オフ」にする。「オン」にすると、閲覧したWebサイトやアプリの使用状況などの詳細なデータが送信されるからだ。ただし、Windows Insider Programに参加する場合は、ここを「オン」にする必要があるので注意してほしい。
次に、「手書き入力と入力の改善」欄を展開し、「オプションの手書き入力とタイプ入力の……」のスイッチを「オフ」にして、入力内容のサンプルの送信を停止する。
バージョン25H2では、「カスタマイズされたエクスペリエンス」欄が追加されている。ここを展開し、「カスタマイズされたヒント、広告……」のスイッチを「オフ」にして診断データに基づいたヒントや広告の表示を停止する。
「診断データを表示する」も同様に展開して、「診断データビューアーを有効にする」のスイッチを「オフ」にしておく。
これらの項目を「オフ」にしたら、「診断データの削除」欄を展開して[削除]ボタンをクリックし、これまでに収集されたデータをサーバから消去しておこう。
[スタート]メニューの検索バーやタスクバーの検索入力ボックスに文字を入力するたびに、その内容が検索エンジンのBingへ送信される仕様も、プライバシーが気になるのであれば変更が必要だ。
「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面で[検索]をクリックして、「検索」画面を開く。
「履歴の検索」や「検索のハイライトを表示する」のスイッチを「オフ」にする。続いて、「履歴の検索」欄を展開して「デバイスの検索履歴をクリア」にある[クリア]ボタンをクリックして、保存されている履歴をクリアしておくとよい。
また、「自分のアカウントを検索」欄を展開したら、「Microsoftアカウント」と「職場または学校アカウント」のスイッチを「オフ」にして、ローカル検索時にクラウド上の個人データが参照されるのを防ぐ。
検索機能とクラウド統合を解除する(2)
検索機能とクラウド統合を解除する(3)「設定」アプリの「プライバシーとセキュリティ」画面にある「アプリのアクセス許可」欄の設定も見直すとよい。
「位置情報」は原則「オフ」とし、地図アプリなどで必要なもののみ個別に許可するようにする。同様に「カメラ」「マイク」といったハードウェアへのアクセスは、必要最小限のアプリにのみ許可するようにする。その他の項目については、不要なアプリのアクセスを「オフ」にして、アプリのアクセス許可を厳格化しよう。
アプリのアクセス許可を厳格化する(2)
アプリのアクセス許可を厳格化する(3)AI(人工知能)関連機能も、プライバシーの観点からは注意が必要である。特にCopilot+ PCの場合、PC上の操作をスクリーンショットで記録するRecall機能は、利用しないのであれば「リコールとスナップショット」画面を開いて無効化し、保存されたスナップショットを削除すべきである。
AI関連機能を対処する(1)またCopilotを利用しないのであれば、タスクバーにある[Copilot]アイコンを右クリックして、[タスクバーからピン留めを外す]を選択して、非表示にしておくとよい。これにより、意図しないAIへのデータ送信機会を減らすことができる。
Windows 11のプライバシー設定を最適化することで、システムはより「静か」になり、不要なデータ送信によるネットワーク帯域やシステムリソースの消費を抑えることもできる。
ただしWindows OSの更新プログラムによって新しい追跡項目が追加されることも多いため、定期的に設定画面を見直すことを習慣にしたい。
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