Windows 11を安心・安全・快適に「再構築」する最適化ツール「Sparkle」とはTech TIPS

Windows 11に標準搭載された「使わないアプリ」や「不要なバックグラウンド機能」に、PCの動作を邪魔されてはいないだろうか。GitHubで公開されているオープンソースツール「Sparkle」を使えば、ボタン1つで不要なアプリの削除や、システムの最適化が可能だ。PC本来の性能を引き出す、最強ツールの使い方を解説する。

» 2026年01月23日 05時00分 公開
[小林章彦デジタルアドバンテージ]
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対象:Windows 11


最強の最適化ツール「Sparkle」活用術 最強の最適化ツール「Sparkle」活用術
Windows 11に標準搭載された「使わないアプリ」や「不要なバックグラウンド機能」に、PCの動作を邪魔されてはいないだろうか。GitHubで公開されているオープンソースツール「Sparkle」を使えば、ボタン1つで不要なアプリの削除や、システムの最適化が可能だ。PC本来の性能を引き出す、最強ツールの使い方を解説する。

 Windows 11の動作が重い、あるいは「買ったばかりなのに不要なアプリが多過ぎる」と感じたことはないだろうか。Windows 11にはデフォルトで「LinkedIn」アプリや「ニュース」アプリ、ゲームなど、仕事ではなかなか利用する機会のなさそうなアプリがインストールされている。かといって、これらのアプリを1つずつ削除するのは意外と骨の折れる作業だ。

 そんな不満を解決してくれる便利なツール「Sparkle(スパークル)」がGitHubで公開されている。このツールは、単なるクリーナーアプリではない。Windows 11を軽量化し、自分好みに「再構築」するための最強のオープンソースユーティリティーなのだ。

 本Tech TIPSでは、この「Sparkle」の使い方を詳しく解説する。

Sparkleとは

 「Sparkle」は、Windows 11を最適化するために開発されたオープンソースのツールだ。

 最大の特徴は、「Debloat(デブロート)」と呼ばれる不要なプログラムやバックグラウンドサービスを取り除く機能にある。これまでコマンドプロンプトやPowerShellで面倒なコマンドを実行しなければできなかった高度な設定が、ボタン1つで実行できるようになったのだ。

 さらにトラッキング機能の無効化やシステム設定の最適化、一時ファイルの削除機能などが実装されている。

 Sparkleは、前述の通りGitHubの以下のWebページで公開されており、アプリケーション本体(実行ファイル)だけでなく、ソースコードを入手することも可能だ。

 ただし、原稿執筆時点ではベータ版であり、バグが発生する可能性があるので、チューニングを実行する前にバックアップを取っておくように指示する注意書きがある。

 正式版になった場合でも、この手のツールでは予期しない不具合が発生する可能性があるので、事前にバックアップを取っておくか、「システムの復元」で復元ポイントを作成してから実行した方がよい。復元ポイントの作成方法は、Tech TIPS「【Windows 11】あのころに帰りたい、を可能にする『システムの復元』機能の使い方」を参照してほしい(Sparkle内で復元ポイントを作成することも可能。詳細は後述)。

Sparkleをインストールする

 Sparkleをインストールしてみよう。前述したGitHubのWebページを開き、画面中央付近にある[Download Install/Portable]リンクをクリックする。最新バージョンのダウンロードページが開くので、「Assets」欄にある「sparkle-<バージョン番号>-setup.exe」をクリックしてダウンロードし、実行すればよい。原稿執筆時点の最新バージョンは「2.11.0」である。

 なお、Microsoft Edgeの場合、Sparkleはシステム設定を変更するツールのため、Windows DefenderのSmartScreen機能によってダウンロードがブロックされるので注意してほしい(インストーラーにデジタル署名が付けられていないのも原因のようだ)。ダウンロードの手順は、下画面を参考にしてほしい(Google Chromeを使うとブロックされずにダウンロードできる)。

GitHubからSparkleをインストールする(1) GitHubからSparkleをインストールする(1)
GitHubの「Sparkle」ページを開き、[Download Installer/Portable]リンクをクリックする。
GitHubからSparkleをインストールする(2) GitHubからSparkleをインストールする(2)
最新バージョンのダウンロードページが開くので、「Assets」欄の「sparkle-<バージョン番号>-setup.exe」をクリックしてダウンロードする。
GitHubからSparkleをインストールする(3) GitHubからSparkleをインストールする(3)
Microsoft Edgeの場合、SmartScreen機能によってダウンロードがブロックされるので、[…]をクリックして、表示されたメニューの[保存]を選択する。
GitHubからSparkleをインストールする(4) GitHubからSparkleをインストールする(4)
確認ダイアログが表示されるので、[削除]ボタンの右側にある[v]をクリックして、表示された[保持する]を選択する。これでSparkleのインストーラーが[ダウンロード]フォルダに保存できる。
GitHubからSparkleをインストールする(5) GitHubからSparkleをインストールする(5)
ダウンロードしたインストーラーを実行し、Sparkleをインストールする。起動すると、初回のみ「Welcome to Sparkle」ダイアログが表示されるので、[Yes]ボタンをクリックして復元ポイントを作成する。

 また、開発元のParcoilのWebページからダウンロードすることも可能だ。以下のWebページを開き、[Download]ボタンをクリック、[Windows Installer(.exe)]を選択すればよい。

ParcoilのWebページからSparkleをダウンロードする ParcoilのWebページからSparkleをダウンロードする
開発元のParcoilのWebページを開き、[Download]ボタンをクリックする。[Windows Installer]と[Portable Version]の2種類から選択できるので、好みの方を選択すればよい。通常は、[Windows Installer]を選択しておいた方がインストールは楽だろう。

 GitHubまたはParcoilのWebページからダウンロードしたインストーラーを実行すると、Windows DefenderのSmartScreen機能の「WindowsによってPCが保護されました」という警告ダイアログが表示される。これは、前述の通り、Sparkleがシステム設定を変更する機能を持つ上、インストーラーにデジタル署名が付けられていないためだ。警告ダイアログが表示されたら、[詳細情報]リンクで表示される[実行]ボタンをクリックすればインストールが開始できる。この警告に不安を感じるようならば、Sparkleの利用は止めてほしい。

SmartScreenによるブロックを解除する(1) SmartScreenによるブロックを解除する(1)
GitHubまたはParcoilのWebページからダウンロードしたインストーラーを実行すると、Windows DefenderのSmartScreen機能の「WindowsによってPCが保護されました」という警告ダイアログが表示される。インストールする場合は、[詳細情報]をクリックする。
SmartScreenによるブロックを解除する(2) SmartScreenによるブロックを解除する(2)
証明書が付けられていないため「発行元」欄が「不明な発行元」となっている。発行元で正しいインストーラーかどうかの判断ができないため、必ずGitHubまたは開発元のParcoilのサイトからダウンロードすること。インストールする場合は、[実行]ボタンをクリックする。

PowerShellのコマンドレットでもインストール可能

 PowerShellのコマンドレットを使ってSparkleをインストールすることもできる。Windows 11の[スタート]ボタンを右クリックし、[ターミナル(管理者)]を選択、管理者としてWindowsターミナルを起動してPowerShellを開く。以下のコマンドをコピーして貼り付けるだけで、Sparkleのインストールと起動が可能だ。

irm https://raw.githubusercontent.com/Parcoil/Sparkle/v2/get.ps1 | iex

Sparkleをインストールするコマンドレット

PowerShellのコマンドレットでインストールする(1) PowerShellのコマンドレットでインストールする(1)
管理者でWindowsターミナルを起動し、PowerShellを開く。上記のコマンドレットを入力して、[Enter]キーを押す。
PowerShellのコマンドレットでインストールする(2) PowerShellのコマンドレットでインストールする(2)
Sparkleのインストーラーがダウンロードされて、インストールが実行される。インストールが完了すると自動的に起動する。

Sparkleの活用テクニック

 ここからはSparkleを使ったシステムチューニングのやり方を解説しよう。Sparkleには、多くの機能が実装されているが、ここでは「不要なアプリの削除機能(Debloat Windows)」と「パフォーマンスチューニング機能(System Optimization)」を中心に紹介していく。

 Sparkleによるチューニングを開始する前に復元ポイントを作成しておこう。Windows 11の[システムのプロパティ]ダイアログの[システムの保護]タブを開き、「システムの復元」を有効にして、復元ポイントを作成すればよい([システムのプロパティ]ダイアログは、[Windows]+[R]キーで[ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、「sysdm.cpl」と入力して[Enter]キーを押せば開くことができる)。

 「システムの復元」が既に有効になっている場合は、Sparkleの左メニューの[Restore Points]タブを選択し、右ペインの[Quick Restore Point]ボタンをクリックすれば、「SparkleBackup-<日付_時間>」という復元ポイントが作成できる。不具合が発生した場合は、この復元ポイントで復元すれば、Sparkleの開始前に戻すことができる。なお、日本語名の復元ポイントは文字化けしてしまうようだ。

復元ポイントを作成する 復元ポイントを作成する
Sparkleを起動したら、チューニングを開始する前に[Restore Points]タブを開き、[Quick Restore Point]ボタンをクリックして復元ポイントを作成しておこう。

不要なアプリの削除機能(Debloat)

 ニュースや天気など、Windows 11に標準搭載されているけど使わないアプリをまとめて削除しよう。

 左メニューの[Tweaks]タブを選択し、右ペインの「Debloat Windows」欄の[Apply]ボタンをクリックする。確認ダイアログに続いて、「Sparkle Debloat」と「Raphire's Win11Debloat」の2種類のアプローチを選択するダイアログが表示される。

 「Sparkle Debloat」を選択した場合、アプリ一覧でチェックを外すことで各アプリを削除できる。一方、「Raphire's Win11Debloat」を選択すると、GitHubの「Raphire/Win11Debloat」で配布されているWindows 11の不要なアプリや機能を削除するPowerShellスクリプトが実行される。

 推奨となっている「Sparkle Debloat」を選択し、不要なアプリのチェックを外していくのが分かりやすく安全だろう。

不要なアプリを削除する(1) 不要なアプリを削除する(1)
[Tweaks]タブを開き、「Debloat Windows」欄の[Apply]ボタンをクリックする。
不要なアプリを削除する(2) 不要なアプリを削除する(2)
アプリの削除方法に2種類の方法があるという案内が表示されるので、[Apply]ボタンをクリックする。
不要なアプリを削除する(3) 不要なアプリを削除する(3)
2つの削除方法の選択ダイアログが表示されるので、[Sparkle Debloat]を選択して、[Continue]ボタンをクリックする。
不要なアプリを削除する(4) 不要なアプリを削除する(4)
アプリの一覧が表示されるので、「不要なアプリのチェックを外す」こと。チェックされていないアプリが削除されるので注意してほしい。チェックを外したら[Start Debloat]ボタンをクリックする。アプリの削除が実行される。

 同様に「Remove Gaming Apps」欄の[Apply]ボタンをクリックすれば、ゲームアプリが削除できる。この項目は、特に警告ダイアログなどが表示されずに、削除されるので注意してほしい。

パフォーマンスチューニング機能

 [Tweaks]タブでは、さまざまな機能を無効化したり、設定したりすることができる。項目が多いため、設定する場合は、タイル上部にある[General][Appearance]などの分類ボタンをクリックして、絞り込んでから設定したい項目を探すとよい。

 性能向上を目指すならば、[Performance]ボタンをクリックして、性能面に絞り込んで設定すればよい。Windowsセキュリティのリアルタイム保護機能を停止する「Disable Defender RTP」といった項目もあるが、セキュリティ上、望ましい設定にはないので、こうした項目には十分に注意してほしい。

パフォーマンスチューニングを実行する パフォーマンスチューニングを実行する
[Tweaks]タブを開き、上部の[Performance]ボタンをクリックして、設定項目をパフォーマンス関連に絞り込む。不要な機能などのスイッチを「オン」にして性能向上を図ればよい。

 説明が英語のため分かりにくい部分もあるが、各項目には[Docs]ボタンが付いている。このボタンをクリックすると、Webブラウザが起動し、説明ページが開くので、翻訳機能などを使って読むとよいだろう。

その他の機能

 [Cleaner]タブでは、一時ファイルやごみ箱、Windows Updateのキャッシュファイルなどの削除が可能だ。削除したい項目のスイッチを「オン」にして、[Clean Selected]ボタンをクリックするだけでよい。

不要なファイルを削除する 不要なファイルを削除する
[Cleaner]タブを開くと、一時ファイルなどの不要なファイルの削除ができる。削除したい項目のスイッチを「オン」にしたら、[Clean Selected]ボタンをクリックすればよい。

 Sparkleには参照DNSサーバの変更機能まで備わっている。Google Public DNSやCloudflare DNSへ簡単に切り替えることが可能だ。

DNS設定の変更する DNS設定の変更する
[DNS Manager]タブでは、参照DNSサーバを各社の公開DNSサービスに変更できる。例えば「Google」を選択すると、Google Public DNSを利用する設定となる。

 [Apps]タブでは、Windows標準のパッケージマネージャーである「Winget」を利用して、Webブラウザやエディタを一括でインストールすることもできる。PCの初期設定時、Webサイトを1つずつ回ってインストーラーを拾ってくる必要はない。

アプリをインストールする アプリをインストールする
[Apps]タブを開くと、Sparkleを使ってインストール可能なアプリの一覧が表示される。インストールしたいアプリにチェックを入れて、[Install Selected]ボタンをクリックすれば一度にチェックしたアプリがインストールできる。


 このようにSparkleには多くの機能が実装されており、自分好みのWindows 11にカスタマイズする手助けをしてくれる。日本語が文字化けするなど、若干不具合はあるものの致命的なものではない。不要なアプリを1つずつ削除していくのが面倒、と思ったらSparkleを試してみるとよいだろう。

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