Cloud Native Computing Foundationは、クラウドネイティブ技術に関する年次調査結果を発表した。コンテナユーザーの82%が「Kubernetes」を本番環境で稼働させており、AIワークロードを支える標準的な基盤として定着しているという。
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Cloud Native Computing Foundation(CNCF)は2026年1月20日(米国時間)、世界各地の組織を対象に実施した「年次クラウドネイティブ調査」の結果を発表した。同調査は、「Kubernetes」の利用実態や、AI(人工知能)インフラへの採用状況などクラウドネイティブ技術の動向把握を目的としたものだ。
調査によると、コンテナユーザーの82%が「本番環境でKubernetesを運用している」と回答した。これは、2023年の66%から大きく伸びており、Kubernetesが実験的な技術の段階を超え、企業インフラにおける信頼性の高い基盤として定着した事実を裏付けている。
調査対象となった組織の98%がクラウドネイティブ手法を採用しており、現代のアプリケーションを大規模に展開、管理するための標準となっていることが明らかになった。
調査では、AIとクラウドネイティブインフラの統合が強調されており、Kubernetesが推論ワークロードを大規模に実行するためのプラットフォームとして選ばれていることも示されている。
「GitOps」や「内部開発者プラットフォーム」(IDP)によって規模と複雑さを管理するチームが増える中、運用の成熟度とプラットフォームの標準化には強い相関関係があることも浮き彫りになった。
オブザーバビリティ(可観測性)分野では、システムの状態を示すテレメトリーの収集や送信を標準化する「OpenTelemetry」がエコシステム内の中核として台頭している。これは、オブザーバビリティが個別のツール選定の話から、クラウドネイティブ運用の戦略的な基盤として位置付けを変えつつあることを示している。
今回の調査では初めて、クラウドネイティブ採用における最大の障壁が、技術的な問題ではなく組織・文化的課題となった。多くのチームがクラウドネイティブツールの標準化を進める中で、採用の障壁がツールそのものの複雑さやトレーニングから、内部のコミュニケーション、チーム内の連携、経営層やリーダー間の意思統一へと移っている。
CNCFのエグゼクティブディレクターを務めるジョナサン・ブライス氏は、次のように述べている。「Kubernetesは過去10年間でインフラを支える土台となった。AIとクラウドネイティブが融合する今、新しい章に入ろうとしている。Kubernetesは単にアプリケーションをスケーリングするだけでなく、インテリジェントなシステムのためのプラットフォームになりつつある」
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