総務省は2026年7月14日、「ICTリテラシー実態調査」の結果を公表した。偽・誤情報の拡散経験とICTリテラシーテストの正答率との相関や、認知バイアスに対する自覚が拡散抑制につながる可能性などが示された。
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総務省は2026年7月14日、インターネットやSNS利用者のICTリテラシーに関する認識や、偽・誤情報の拡散傾向などの実態を把握する「ICTリテラシー実態調査」の結果を公表した。本調査は2026年5月に全国の15歳以上の男女5640人を対象にインターネットで実施されたもの。
過去に流通した偽・誤情報を見聞きした人に対して、その内容の真偽を尋ねたところ、「正しい情報だと思う」「おそらく正しい情報だと思う」と回答した割合は48.4%に上った。他方、偽・誤情報に接触した人のうち、何らかの手段を用いて拡散した人の割合は20.3%だった。
なおICTリテラシーに関するテストで、全5問の問題を全問正解した人の割合は5.6%、全問不正解は39.5%だったが、偽・誤情報の拡散経験別の正答率では、拡散した人の中で全問不正解だった人の割合は48.9%となり、拡散していない人の全問不正解した人の割合である24.7%の約2倍となった。この結果を受け総務省は、ICTリテラシーと偽・誤情報の拡散行為の間に一定の相関が見られたとしている。
SNSなどでの投稿や拡散前に一度立ち止まって考えることは、偽・誤情報などの拡散抑制に有効とされている。SNS上で見掛けた情報やニュースに対して拡散前に立ち止まって考える意向を尋ねたところ、79.2%が「立ち止まって考えると思う」と回答した。一方、行動ベースでは、偽・誤情報を拡散した人のうち「立ち止まって考えずに拡散した」ケースは45.8%、「立ち止まって考えて拡散した」ケースは54.2%だった。
AI技術を用いて合成されたディープフェイクについて、「自分は見破ることができる」と回答した人は、ICTリテラシーテストにおける全問不正解の割合が61.5%だった。これは、他の回答をした人と比べて群を抜いて高い数値となっている。
ちなみに自分のICTリテラシーについて「平均的または平均より高いと思う」と回答した人は83.0%で、さらに若年層ほど自己認識が平均以上に高く、年代別では10代が最も高かった。
無意識に起こる考え方の癖「認知バイアス」について、知っている人は40.3%であり、自身が認知バイアスを持っている実感がある人は46.8%だった。「認知バイアスを知っている」人の割合は、拡散経験のある人が66.5%、拡散経験のない人が52.3%であり、拡散経験がある人の方が高かった。
これに対して「認知バイアスを持っている実感がある」と答えた人の割合は、拡散経験のある人が54.3%、拡散経験のない人が59.3%であり、拡散経験がない人の方が高かった。総務省では、この結果から認知バイアスは知識として知るだけでは十分ではなく、自身にも起こり得るものとして理解、自覚することが、慎重な情報判断や拡散抑制につながる可能性が示唆されたとしている。
なお、ICTリテラシー向上に向けた具体的な取り組みについては、「行っていない」と回答した人が65.8%を占め、取り組まない理由としては「取り組み方が分からない」が50.4%で最も多くなっている。
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