自治体におけるネットワーク構成では三層分離の「αモデル」から「α´モデル」への移行が徐々に進んでいる。A10ネットワークスが全国600自治体を対象に実施した調査で判明した。
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A10ネットワークスは2026年7月22日、全国600自治体を対象にしたネットワーク環境調査の結果を発表した。調査対象は各自治体のIT・デジタル関連部署の担当者。自治体におけるネットワーク構成モデルやクラウドサービスの利用状況、生成AIの活用実態を明らかにするためのものだ。
総務省は、自治体の情報セキュリティ強化と業務効率化に向け、庁内ネットワークを以下の3層に分離する「αモデル」をはじめ、「α´モデル」「βモデル」「β´モデル」などのネットワーク構成モデルを示している。
各モデルの特徴は以下の通り。
三層分離の従来型。マイナンバー利用事務系、LGWAN接続系、インターネット接続系を分離する。セキュリティを確保しやすい一方、LGWAN接続系からインターネット上のクラウドサービスを直接利用しにくい。
αモデルを基本としつつ、LGWAN接続系にある業務端末から、一定のセキュリティ対策を講じた上でインターネット上のクラウドサービスを利用できるようにする。
業務端末やグループウェアなどをインターネット接続系に配置し、インターネット利用と業務を同じ端末で実施しやすくするモデル。財務会計など重要な情報資産を扱うシステムはLGWAN接続系に残す。
βモデルからさらに範囲を広げ、財務会計や文書管理などの業務システムもインターネット接続系に配置できるモデル。利便性が高まる一方、それに応じたセキュリティ対策が求められる。
A10ネットワークスの調査では、以下の通り自治体ネットワークが新たな段階へ移りつつあることが明らかになった。
調査対象者の75%がαモデルを採用していた。一方でα´モデルは前年の6%から14%へと大幅に増え、αモデル中心だった自治体ネットワークの構成に変化が見え始めている。
αモデルまたはその他の環境を利用している自治体にα´モデルへの関心を尋ねると、46%が「興味あり」と回答した。前年の47%とほぼ同水準で、引き続き関心は高い。クラウドサービスや生成AIの活用を見据え、ネットワークの更改に合わせてα´モデルへの移行を検討する動きが広がりつつある。
クラウドサービスの導入状況では、41%が導入済みと回答した。前年の34%から7ポイント上昇しており、導入予定・検討中を合わせると60%に達した。
一方、検討中の自治体に導入時期を尋ねると、約6割が「時期未定」と答えた。予算の確保やネットワークの更改計画、セキュリティ対策の検討などを踏まえ、慎重にクラウドサービス導入を進める自治体が多い。
生成AIの業務利用については、80%が既に業務で利用していると回答した。利用していない自治体は9%にとどまり、生成AIが自治体業務へ急速に浸透していることが分かる。
一方、生成AIを利用している自治体にセキュリティ課題の有無を尋ねると、41%が課題を感じていると回答した。自由回答では、機密情報の取り扱い、職員の情報リテラシーの向上、利用ルールやガイドラインの整備などを課題に挙げる声が多く見られた。
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