今日からできる「発声トレーニング」:アナウンサー×2年目社員 目指せ! ライトニングトークの星(3)(2/2 ページ)
日常のあらゆるシーンで行える、発声に必要な筋肉を鍛える方法を紹介します。 ※オリジナル動画付き
1 朝:大きなあくびでトレーニングスタート
朝、起きたらまずは大きくあくびをしましょう。発声の基本動作「大きく口を開ける」をあくびで実践すると、腹式呼吸が自然に取り入れられます。その状態で声を出すと、のどが開いて声がよく響きます。
2 朝:洗顔後は鏡に向かって「あ」「い」「う」「え」「お」
歯磨きと洗顔をしたら、鏡を見ながら「あいうえお」と発音します。洗面台の鏡の前で、口の形を意識しながら、ゆっくり声を出してみましょう。
「あ」 大きく口を開く
「い」 口角を耳元へ引き上げる
「う」 くちばしのように、口をすぼめて前に出す
「え」 「い」よりも少々口を横に開き、舌を下歯茎に付ける
「お」 口の中に大きな空間を作る感じ
はっきりとした声を出すと、顔の筋肉がほぐれ、表情が豊かになるという効果もありますよ。
3 通勤中:電車の中で筋力トレーニング
通勤の時間もトレーニングに活用できます。
電車の中では座席に座らず、つり革につかまって立ちましょう。「フ〜ッ」と口から息を吐き、吐ききったら鼻から息を吸いながらつま先立ちして、そのままキープします。その後、息を吐きながら、ゆっくりかかとを元に戻します。
この動作を繰り返すと、電車が動くたびに体がバランスを取ろうとするので、足の筋肉や腹筋が鍛えられます。
ポイントは、身体の重心「丹田(たんでん)」を意識しながら、深い呼吸をすることです。吊皮を持たない片方の手でへその下あたりを触って、つま先立ちでふらつきを直そうとするポイントが感じられたら、そこが身体の重心「丹田」です。ここを意識しながら深い呼吸ができれば、腹式呼吸もマスターできます。
4 仕事中:大きな声でストレス解消
勤務中はずっとディスプレーに向かって仕事をしていて、オフィスの外でもコミュニケーションはインターネットや携帯経由ばかり、気が付いたら一日中、誰とも会話を交わさなかった、なんて人もいるのではないでしょうか?
そこでお勧めなのは、あいさつや電話応対、休憩時間など、声が出せるタイミングで、いつもより大きめの元気な声を意識的に出すことです。少し大きな声を出せば、ストレス解消にもつながります。元気な声が飛び交えばオフィスが活気づいて、一緒に働く人たちのやる気もアップしますよ。
5 帰宅後:長〜い息で、リラックス!
最後のトレーニングは、お風呂の中でも、ソファーに座ってでも、ベッドであおむけに寝てでも、リラックスできる場所であればどこでも構いません。
まず、目を閉じて、肩の力を抜いて、一日の出来事を振り返ってみましょう。
そして丹田を意識しながら、「口から吐いて」「鼻から吸って」と、深い呼吸をゆっくり繰り返しましょう。心が落ち着いてきたら、息を吐くときに「ア〜」と声を出してみましょう。大きな声を出す必要はありません。身体全体に共鳴させ、細く長い息を一定量出し続けることが大切です。
今回は、日々の生活に取り入れやすいトレーニングを5つ紹介しました。
当たり前に出している声も、意識的にトレーニングを行うと驚くほど変わります。そして何より、声を磨こうとトレーニングを積み重ねた経験が、あなたの自信につながります。ぜひ、今日からお試しくださいね。
次回は「滑舌と表現力」です。お楽しみに!
筆者プロフィール
執筆・プレゼントレーニング 山崎美和
キャリアヴォイス代表 フリーアナウンサー、キャリアカウンセラー
フリーアナウンサーとして18年間マスコミの仕事に携わった後、キャリアカウンセリングに関する資格を取得。大学や行政機関、社会人を対象としてキャリアカウンセリング(6000人以上)やキャリア講演、ヴォイストレーニング、プレゼンテーション、就職支援講座の講師を務める。2014年春、キャリアヴォイスを提唱。参加者のニーズにマッチしたヴォイストレーニングを開催している。
キャリアヴォイスFacebookページ
所有資格
2級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格)/CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)/産業カウンセラー/メンタルヘルスマネジメント検定ラインケアーコース
監修 赤井 誠
MKTインターナショナル代表取締役 キャリアカウンセラー
日本ヒューレット・パッカードで当時最下位だったLinuxビジネスを担当し、国内トップの規模にまで成長させ、さらにはHPグローバルでも1位を達成し、伝説のプロジェクトマネージャーと呼ばれる。2011年にMKTインターナショナルを起業。マーケティング支援、事業開発、人材開発を事業の柱として活躍。
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