初めてのLTで失敗しないコツ――PREP法、SDS法を使ったプレゼンの基本構成、本番前にチェックするべき7つのポイント:アナウンサー×2年目社員 目指せ! ライトニングトークの星(最終回)(3/3 ページ)
ライトニングトーク(LT)のイロハを、プロのアナウンサーが伝授する本連載。最終回は、プレゼン内容の作成方法と、リハーサルでのチェックポイントです。山崎さんの指導を受けた2年目社員中尾さんの「初めてのライトニングトーク」動画付き。
本番前にチェックする
プレゼンテーションの構成ができたら、ざっくりとでいいので、話す内容の原稿を作成しましょう。
原稿作成時にチェックするポイント
1 内容:聞き手に興味を持ってもらえる内容や構成になっているか
2 文章:専門用語を使っていないか。使っている場合は、聞き手に通じる言葉に置き換える、説明を加えるなども検討する
3 文章:一つ一つのセンテンスが長過ぎないか。1文50字以内が妥当
原稿を作成したら、本番を想定したリハーサルをしてみましょう。録音や撮影をして、チェックすると、話し方のクセなどが分かります。
リハーサルでチェックするポイント
4 話すスピード:早口になっていないか。一分当たり文字数250字から300字程度でゆっくり話すのが妥当
5 間合い:「。(句点)」「、(読点)」で間を置く
6 クセ:「あの〜」「え〜」「ん〜」などの非単語を連発していないか
7 表現力:棒読みになっていないか。原稿を読むのではなく、語り掛けるようにする
いよいよ本番
いよいよ、本連載の主役中尾さんのライトニングトークデビューです。リハーサルをチェックしたところ、7の「表現力」が不十分でした。原稿を正しく読んではいたのですが、それでは聞き手に感情が伝わりません。そこで「聞き手に語り掛けるイメージを持って本番に臨む」ようにアドバイスを行いました。
アドバイスを受け、中尾さんの棒読みは治ったでしょうか。また、連載初回で見つかった課題「緊張すると声や言葉が出なくなる」は、解消されたのでしょうか。
中尾さんのライトニングトークデビューをご覧ください。
いかがですか? 「プレゼンテーションに自信がない」と話していた中尾さんはもういません。声のチカラで自信を付け、マルタ島の魅力をイキイキと表現している中尾さんのライトニングトーク、とても魅力的ですよね。
6回にわたってお届けした「アナウンサー×2年目社員 目指せ! ライトニングトークの星」は、今回で最後です。皆さんも「声のチカラ」を磨いて、ライトニングトークの星を目指してくださいね。
筆者プロフィール
執筆・プレゼントレーニング 山崎美和
キャリアヴォイス代表 フリーアナウンサー、キャリアカウンセラー
フリーアナウンサーとして18年間マスコミの仕事に携わった後、キャリアカウンセリングに関する資格を取得。大学や行政機関、社会人を対象としてキャリアカウンセリング(6000人以上)やキャリア講演、ヴォイストレーニング、プレゼンテーション、就職支援講座の講師を務める。2014年春、キャリアヴォイスを提唱。参加者のニーズにマッチしたヴォイストレーニングを開催している。
キャリアヴォイスFacebookページ
所有資格
2級キャリア・コンサルティング技能士(国家資格)/CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)/産業カウンセラー/メンタルヘルスマネジメント検定ラインケアーコース
監修 赤井 誠
MKTインターナショナル代表取締役 キャリアカウンセラー
日本ヒューレット・パッカードで当時最下位だったLinuxビジネスを担当し、国内トップの規模にまで成長させ、さらにはHPグローバルでも1位を達成し、伝説のプロジェクトマネージャーと呼ばれる。2011年にMKTインターナショナルを起業。マーケティング支援、事業開発、人材開発を事業の柱として活躍。
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