DBアップグレードのベストプラクティスはOracle Database Cloud Serviceでも使える! ライトウェルが検証:Oracle RATによる新旧DBの性能検証をクラウドでも(3/3 ページ)
Oracle Databaseのアップグレードでは、旧環境におけるデータベース処理の性能が新環境で劣化しないかどうかのテストが大きな課題となる。ライトウェルは先頃、Oracle RATとOracle Database Cloud Serviceを用いて、このテスト環境を迅速に作って検証を行い、アップグレード作業を効率化できることを確認した。[パブリッククラウド][運用管理効率化][Oracle Cloud][Oracle Enterprise Manager]
「すぐに、手軽にOracle Databaseが使える」 PaaSならではのメリットを実感
こうして、異種クラウド環境においてOracle RATによるワークロード検証やOracle Enterprise Manager 13cによるデータベースバックアップ、PDB移動が問題なく行えることを確認したライトウェルだが、Oracle Database Cloud Serviceに対してはどのような感触を得たのだろうか。須田氏は次のように話す。
「今回、Oracle Database Cloud Serviceを使って強く実感したのは、オンプレミスやIaaSに環境を構築する場合と比べて、システムのインプリメンテーションに要する時間を大幅に短縮できることです。例えば、IaaSの場合はISOイメージの転送から始めるため、データベース環境の構築には多くの時間がかかります。これに対して、Oracle Database Cloud ServiceではすぐにOracle Databaseを使うことができます。この違いは非常に大きいと感じました」
大西氏は、Oracle Database Cloud Serviceの使い勝手の良さを高く評価している。
「ドキュメントに軽く目を通すだけでOracle Database 12cが使える状態を作ることができ、非常に手軽で便利だと感じました。また、ネットワークの設定も簡単ですね。ポートの開閉もGUIで行えるため、コマンドラインなどで設定する必要はありません。こうした使い勝手の良さにも魅力を感じました」(大西氏)
星野氏は、今回の検証作業を通じて得たノウハウを生かし、今後は顧客企業に対してOracle Database Cloud Serviceの活用を提案していきたいと話す。
「初めてOracle Database Cloud Serviceを利用する場合は、すぐに効果を得ながら徐々に慣れていくために、検証環境として使うのがよいと考えています。そのうえで、近年多くの企業でニーズが高まっている災害対策サイトなどの用途で使うのです。この場合、オンプレミスのデータベースサーバのデータをOracle Database Cloud Serviceに常時転送しておき、災害や障害が起きた際にはクラウド側に切り替えてシステム利用を継続します。また、今回私たちが検証したように、他社クラウドサービスとの間でディザスタリカバリー構成を組むといったことも考えられます」(星野氏)
以上、ここではライトウェルが実施したOracle Database Cloud Serviceの検証作業の内容と結果を紹介した。
同社が確認したように、Oracle Database 12cのマルチテナント機能やOracle Enterprise Manager 13c、そしてOracle RATを使うことで、Oracle Database Cloud Serviceへの移行に伴うアップグレード作業やデータベースの移動、テスト作業などを効率的に行うことができる。これはオンプレミスと同じアーキテクチャで提供されるOracle Database Cloud Serviceならではのメリットだと言えよう。これらの利点を生かし、まず開発環境や検証環境、データベースバックアップなどの用途で使うだけでも大きな投資対効果が得られるはずだ。Oracle Database Cloud Serviceは現在、30日間の無償トライアルを実施している。Oracle Databaseをクラウドで利用したいと考える読者は、ぜひこの無償トライアルを活用して実際にお試しいただきたい。
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