国内大手6社が総力を挙げた活用加速を約束。パートナーエコシステムの拡充で、より安心して使えるDB基盤へと進化したOracle Exadata──Oracle Database Enterprise Cloud Infrastructure Summitレポート:オンプレミスのクラウドサービスも登場し、全ての利用形態に対応(2/4 ページ)
国内主要SIer 6社がOracle Exadata活用の全面バックアップを強く宣言した。パブリッククラウドに加えてオンプレミス環境上のクラウドサービスも登場し、企業のあらゆる利用形態に対応。データベースに関して企業が抱える全ての課題を解決するシステム基盤として、Oracle Exadataはさらに進化した。[プライベートクラウド/データベース統合][Engineered System]
システム導入の全フェーズを手厚くサポートする伊藤忠テクノソリューションズ
杉原氏に続いては、オラクルの国内有力パートナー企業6社の代表者が壇上に上り、オラクル製品に関する最新の取り組みを紹介するリレーセッションを行った。登壇したのは、伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)の西崎学氏、NTTデータ先端技術の堀尾俊明氏、東芝の山口晶嗣氏、NECの森山由紀氏、日立製作所の安達博幸氏、そして富士通の粟津正輝氏である。
初めにマイクを握ったCTCの西崎氏(ITサービス事業グループ 製品・保守事業推進本部 本部長)は、「当社はお客さまにオラクル製品を調達してご提供するだけでなく、検討フェーズから導入、運用保守に至るまで、企業システムのライフサイクル全般を一気通貫でご支援しています」と話し、各フェーズにおける具体的な取り組みを紹介した。
まず検討フェーズに関して特徴的なのは、自前の検証センターを持つことだ。「特にオラクル製品の検証設備が充実しており、『Oracle Authorized Solution Center(OASC)』としてアジア/パシフィックで認定を受けた唯一の検証機関でもあります」と西崎氏は語り、机上では確認できない内容をテストするなどPoC(Proof of Concept:導入前実機検証)で活用でき、北米や欧州などにある他のOracle Solution Center(OSC)と連携可能なことを強調した。
SIフェーズでは、Oracle Database 12cで導入されたマルチテナント機能(Oracle Multitenant)に関するコンサルティングやシステム構築、Oracle Databaseのアップグレード、ディザスタリカバリー環境の設計支援など、さまざまなサービスを組み合わせて提供できることを紹介。運用については、Oracle Exadataの一次保守を提供しているほか、「専任のエンジニアによる監視運用や障害の早期対応、改善提案などをご提供します」と話し、オラクル製品の運用を安心して任せられるサービスが整っていることをアピールした。
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Recovery Applianceの検証にも対応。Engineered Systemsの豊富な導入実績を誇るNTTデータ先端技術
NTTデータ先端技術の堀尾氏は、2009年にリリースされた初代のOracle Exadata V1から取り組みをスタートし、長年に渡ってノウハウを蓄積してきたことを強調した。また、既に国内で多くの導入実績を持つことに触れ、金融や製薬、通信といった業界各社へのOracle ExadataやOracle Exalytics、Oracle Exalogic、Oracle ZFS Storage ApplianceなどEngineered Systemsの導入実績を紹介した。
NTTデータ先端技術は各種のEngineered Systemsを設置した検証環境も充実させており、同社内で検証を行う他、PoCサービスとして外部からの検証ニーズにも対応している。同社はこれまで、このサービスを通じて数十件を超えるPoCを行っており、今後も対象機種やサービス内容を拡充していく計画だという。同社の検証環境の特筆すべき点は、Oracle Exadata専用のバックアップマシンであるZero Data Loss Recovery Applianceの検証にまで対応していることだ。堀尾氏は、「Oracle Exadataの活用が進むお客様の間では、バックアップをより効率化したい、データ保護を一層したいというニーズが高まっていますが、そうした用途にZero Data Loss Recovery Applianceが最適です。ぜひ当社の検証環境で、その実力をご確認いただきたいですね」と話す。
同社が今後、予定しているのが、リモートサポートサービスの提供だ。
「パッチ管理やフォルトモニタリング、データベースのプロビジョニングサービスを、Oracle ExadataとZero Data Loss Recovery Appliance向けに提供すべく、オラクルと協力して準備を進めています。ぜひご期待ください」(堀尾氏)
入念な準備を経てEngineered Systemsの積極展開を開始した東芝
満を持してOracle Exadataの取り扱いを開始したのが東芝だ。同社の山口氏は、「これまで入念に準備を進めてきました」と明かす。
「十分なノウハウを蓄えた上でお客さまにご提供するために、まず自社内でOracle Exadataを積極的に活用するところから始めました。当社の基幹システムで採用した他、製造現場では生産ラインの管理にも使っています。また、従来は専用機を使っていたデータウェアハウス(DWH)をOracle Exadataに移行しました。既存データとの構造の違いから苦労した部分もありますが、今は安定して稼働しており、従来の40倍の検索性能を発揮しているケースもあります」(山口氏)
東芝は現在、「IoE(Internet of Everything)」という新たなコンセプトの下、サービス/ソリューションの提供に力を注いでいる。山口氏は、「東芝というとモノのイメージが強いかもしれませんが、現在はさまざまなサービスを柔軟に提供していきたいと考え、IoT(Internet of Things)やIoEにも積極的に取り組んでいます」と説明。今後は、「特に膨大なデータを処理して新たな価値を生み出す技術やノウハウへのニーズが高まる」(山口氏)と考えており、その領域への取り組みを加速させる。
それに際して重要となるのが、Engineered Systemsをはじめとするオラクルのデータ活用ソリューションだ。山口氏は、「オラクルと東芝の協業関係は長く、30年以上にわたってオラクル製品を扱う中で膨大なノウハウを蓄積してきました。それらを結集し、今後はEngineered Systemsをお客さまに積極的に提案していきます」と意気込みを語った。
提供:日本オラクル株式会社
アイティメディア営業企画/制作:@IT 編集部/掲載内容有効期限:2016年11月23日
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