岡田 大助
@IT編集部
2006年9月27日

■2つのメジャーなRFID標準化団体

 RFIDを利用したサービスやICタグのコード体系に関する標準化は、米国を中心とするEPCglobalや日本を中心とするユビキタスIDセンターで進められています。

 EPCglobalは、バーコードに代わるデータキャリアとしてRFIDとインターネットを利用したEPCglobalネットワークシステムの開発・推進を行うために2003年11月に設立された非営利法人です。積極的に、ISO/IECへの提案を行っており、UHF帯規格である「EPCglobal C1G2」は、ISO/IEC 18000-6 TypeCとして標準化されました。

 EPCglobalでは、EPC(Electronic Product Code)と呼ばれるIDコード体系をベースに、サプライチェーンや医薬品、国際物流などでRFIDを活用するための標準化活動を行っています。日本からは財団法人流通システム開発センターがGS-1 Japanとして参加しています。また、RFID技術の研究を行うAuto-ID Labもあり、慶應義塾大学がAuto-ID Labs Japanとして活動しています。

 一方、ユビキタスIDセンターは「モノ」や「場所」を自動認識するための基盤技術の確立と普及を目指して「ucode」というIDコード体系の標準化を行っています。ユビキタスIDセンターはT-Engineフォーラム内に設置されており、「ユビキタス・ネットワーク・インフラ部会」「ucodeタグ技術WG」「U-TAD WG」などに分かれて活動しています。

 ユビキタスIDセンターでは、ucodeをメタコード体系と位置付けており、EPCglobalなどほかのコード体系も内部に包含して運用する「弱い標準化」を目指しています。そのため、ユビキタスIDセンターとEPCglobalは競合するものではありません。なお、ユビキタスIDセンターではISO/IECへの提案などは行わない方針のようです。


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