岡田 大助
@IT編集部
2007年9月11日
■2分 - 米軍出身のUWBは市場でデファクト競争に
UWB(Ultra Wide Band)は3.1〜10.6GHzといった超広帯域を使い、短距離(10メートル程度)ではあるものの最大480Mbpsの通信が可能になる近距離無線技術です。米軍の軍事技術として開発されましたが、2002年2月14日に連邦通信委員会が民間利用を認可しました。
一般的にUWBとして認知されているものは、変調をかけるMB-OFDM(マルチバンド直交周波数分割多重)方式やDS-UWB(直接拡散UWB)方式の規格ですが、変調をかけず1〜2ナノ秒で超短パルス列を伝送するインパルス方式も存在します。後者は、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所が開発した「UWBアクティブタグII」を使った位置検知システムに採用されています。
MB-OFDM方式は、業界団体WiMedia Alliance(旧MBOA)が推進する規格です。帯域全体を複数のサブバンドに分割し、帯域の効率的な利用と伝送速度の高速化を図っています。一方、DS-UWBはFreescaleが中心となるUWB Forumが推進する規格です。インパルス方式と直接拡散方式を組み合わせ、信号の強弱に関係なく情報を伝送できる技術です。
ちなみに、インパルス方式のUWBはIEEE802.15.4aとして標準化されましたが、それ以外の方式は標準化を断念し、市場でのデファクト争いに移行しました。
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