手持ちのソフトウェアがWindows 2000/Windows XP互換かどうかを確認する方法Tech TIPS

既存環境をアップグレードしたとき、利用しているアプリケーションが不都合を起こす場合もある。マイクロソフトが公開しているアプリケーションの互換性情報や、関連Web情報ページから最新情報を確認できる。

» 2000年01月01日 05時00分 公開
[小川誉久デジタルアドバンテージ]
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Windows Server Insider


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連載目次

対象OS:Windows 2000 Professional/Windows XP Professional/Windows XP Home Edition/Windows 2000 Server/Windows 2000 Advanced Server



解説

 アプリケーション・インターフェイスから見たWindows 2000Windows XPは、DOSアプリケーションやWin16アプリケーション(16bitのWindowsアプリケーション)、Win32アプリケーション(32bitアプリケーション。ここ数年の間に発表された多くのWindowsアプリケーションはほとんどがWin32アプリケーションである)との互換性があり、基本的にはこれらをWindows 2000/Windows XP上でそのまま実行可能である。

 ハードウェアを直接アクセスするような一部のソフトウェアや、最新のDirectXインターフェイスを使用するようなゲーム・ソフトウェア、VxD(仮想デバイスドライバ)を使った古いWindows 9x/Me向けのソフトウェアなどは、Windows 2000/Windows XPでは実行できない可能性が高いが、逆にいえば、ワードプロセッサやスプレッドシート、電子メール・ソフトウェアなどのビジネス・アプリケーションなら、古いものでもWindows 2000/Windows XP上でもそのまま使えることが多い。

 マイクロソフトの担当者によれば、Windows 9x/MeやWindows NT 4からWindows 2000への移行で発生する典型的なソフトウェアの互換性問題は、アプリケーションのインストーラによるバージョンチェック・ルーチンで起こるという。アプリケーションのインストーラは、ユーザーの環境が、そのアプリケーションが対応していないOSバージョンだった場合に、ソフトウェアをインストールする以前に処理を中断できるように、あらかじめOSのバージョンをチェックしている。この際は、想定しているOSバージョンよりも古いときに、インストール処理を中止するのが普通なのだが、Windows 2000でこうしたインストーラを実行すると、「未知のOS」ということで、やはり「インストール不可」としてしまうプログラムもある。よくできたインストーラなら、「未知のバージョンのOS」であることへの注意を促しながらも、ユーザーがインストールの中断か、続行かを指示できるようにしている(例えば、一太郎のインストーラなどはこのタイプだ)。しかしそうでないインストーラでは、インストール処理を「強制続行」する手段が用意されておらず、アプリケーションのインストールを実行できない場合がある。このときにも、単にいくつかの実行ファイルやDLLファイルをフォルダにコピーすればよいのなら、手作業で処理を行うこともできるが、最近のアプリケーションでは、インストール・モジュールの構成が複雑になったり、レジストリの修正が必須になったりしており、手作業では実行環境を作成できない場合も多い。

 こうしたアプリケーションと各Windows OSの互換性について、マイクロソフトはWebサイトで情報を検索、確認できるようにしている。

操作方法

●Windows 2000アプリケーション・カタログ

 Windows 2000での動作確認状況は、次のページで検索/確認できる。

Windows 2000アプリケーション・カタログ Windows 2000アプリケーション・カタログ
各社のアプリケーションのWindows 2000での動作確認情報を検索、確認することができる。検索条件としては、会社名、製品名、製品カテゴリを指定した複合検索が可能。

 このカタログでは、主要アプリケーション・ベンダの製品ごとに、「Planned」(Windows 2000対応を検討中。動作はまだ未確認)、「Ready」(動作確認済み)、「Certified」(第三者による認定テストに合格済み)が一覧される。いうまでもなく、「Certified」なら文句なくそのアプリケーションはWindows 2000で完全に機能する。「Ready」は、Windows 2000での利用にあたり何らかの作業を必要とするかもしれないが、動作は確認されており、使用に問題はない。「Planned」は動作確認が行われていないので、動作する保証がないことになる(ただし、確認されていないだけで、まったく使えないと断定しているわけではない)。

検索結果の例 検索結果の例
試しに製品カテゴリとして「電子メール」を選択して検索を実行してみた。検索結果では、このように、各社の品が一覧され、それぞれに対応状況が表示される。
  (1)このアプリケーション・カタログでは、主要なアプリケーションごとに、「Planned」(Windows 2000対応を検討中)、「Ready」(動作確認済み)、「Certified」(認定済み)が一覧される。

●Windows XP互換性情報

 これに対し、Windows XPに関する動作確認状況は、次のページで検索/確認できる。

Windows XP互換性情報(アプリケーション) Windows XP互換性情報(アプリケーション)
各開発ベンダによるWindows XPの動作確認状況ページ(Webページ)のURLをとりまとめ、一元的に検索可能にしたのがこのWindows XP互換性情報である。会社名や製品カテゴリを指定して検索することができる。
  (1)会社名を選択する。会社名を指定しないとき(すべての会社を対象とするとき)は、一番上の[▼選択をしてください]を選択しておく。
  (2)カテゴリを選択する。カテゴリを指定しないとき(すべてのカテゴリを対象とするとき)は、一番上の[▼選択をしてください]を選択しておく。

 ここでは、目的とする製品のメーカー名(会社名)と製品カテゴリを選択し、情報を検索できる。両者はAND検索が可能であり、会社名とカテゴリ双方を指定し、両方の条件を満たす項目のみを検索することができる。逆に、AND検索ではなく、会社名またはカテゴリだけを指定するときには、他方(指定しない方)を必ずリストの最上位にある[▼選択をしてください]にしておく。

 検索を実行し、その製品に関連する情報が見つかったときには、ベンダが実施した互換性テストの情報を公開している情報ページのURLが表示される。これをクリックすれば、開発ベンダの当該Webページにジャンプすることができる。

■更新履歴

【2001/12/06】Windows XPに関する情報追加に加え、最新情報を反映して大幅に加筆・修正しました。

【1999/12/08】初版公開。


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