WindowsシステムのTempフォルダーを簡単に開くTech TIPS

「ファイル名を指定して実行」ダイアログに「%temp%」を入力して実行すると、WindowsシステムのTempフォルダをエクスプローラで開くことができる。「%systemroot%」など、ほかの環境変数でも同様に該当フォルダを開くことができる。

» 2003年11月29日 05時00分 公開
[一色政彦デジタルアドバンテージ]
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連載目次

対象OS:Windows 2000/Windows XP/Windows Server 2003



解説

 WindowsシステムのTempフォルダ(一時的な作業用のファイルが置かれるフォルダ)のパスは、WindowsのバージョンやWindows OSのインストール・ドライブ、Windowsを使用するユーザー名などのPC環境ごとに異なる。よって、ほかの人にTempフォルダを開いてもらうような場合に、Windowsのバージョンやユーザー名などを聞き出さないと、Tempフォルダを特定できない。

 アプリケーションのインストーラなどによっては、このTempフォルダに不要なファイルが存在すると、処理に失敗するものなどがある。ユーザー・サポートなどでこれを確認するには、ユーザーにTempフォルダの内容を確認してもらう必要があるのだが、これが簡単ではない。

 しかし、次の方法を使えば、Windowsのバージョンなどを聞かなくても、簡単にTempフォルダを開くことができる。その方法は、Windowsの環境変数を使って、フォルダをオープンする方法だ。

操作方法

 まず、[ファイル名を指定して実行]ダイアログを表示する。このダイアログを表示するには、スタート・メニューの[ファイル名を指定して実行]をマウスでクリックしても可能だが、[Windows]+[R]キーを押すとキーボードから起動できる。もし[Windows]キーが存在しないキーボードの場合は、[Ctrl]+[Esc]キーを押してスタート・メニューを表示し、スタート・メニューが表示された状態で[R]キーを押すと起動できる。

 起動した[ファイル名を指定して実行]ダイアログに「%temp%」と入力して、[OK]をクリックする。なお、「%temp%」は一時的な目的のために利用されるTempフォルダを意味する環境変数である。

[ファイル名を指定して実行]ダイアログ [ファイル名を指定して実行]ダイアログ
[スタート]メニューにある[ファイル名を指定して実行]をクリックする。
  (1)名前の欄に「%temp%」を入力する。
  (2)[OK]ボタンをクリックする。→[A]

 すると、次のようにTempフォルダがエクスプローラで開かれる。

[A]

エクスプローラに表示されたTempフォルダ エクスプローラに表示されたTempフォルダ
WindowsシステムのTempフォルダが開かれたところ。

 このように、[ファイル名を指定して実行]ダイアログに環境変数(今回の例では「%temp%」)を入力して実行すると、Windowsのエクスプローラで指定したフォルダを開くことができる。これと同じことは、「%temp%」以外の環境変数でも実行できる。表示できる環境変数を次の表にまとめておく。なお、環境変数は必ず「%」で囲んで呼び出す必要がある(例:「%temp%」、「%systemroot%」など)。

環境変数名 表示されるフォルダ
%temp% Windows OSのTempフォルダ
%tmp% Windows OSのTmpフォルダ。一般的には%temp%と同様に使われるが、MS-DOS時代のような、古いOS上のアプリケーションではこちらを参照していることも多い
%systemdrive% Windows OSがインストールされているドライブ。通常は「C:\」
%systemroot% Windows OSがインストールされているルート・フォルダ。通常は「C:\Windows」
%windir% 「%systemroot%」と同じ結果になる。ただし、この環境変数はWindows 9x/Me用の環境変数で、現状は下位互換性のために使用できるだけなので、この環境変数は使わない方がよい
代表的な環境変数

 そのほかの環境変数については、TIPS「OSの種類によってバッチ・ファイルの処理を切り替える方法」に添付されているを参考にするとよい。

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