インターネットアンケート・サービスgooリサーチを提供するNTTレゾナントと、総合情報サイトAll Aboutを運営するオールアバウトは9月2日、gooリサーチの登録モニターを対象に、キャリアプランとビジネススキルに関するアンケート調査を行い、その結果を発表した。
対象としたのは、25〜39歳の会社員1077人。男女比は約半々。
キャリアプランとは、職業人生において目標を立て、それを実現するための計画を意味する。キャリアプランについての回答で最も多かったのは、「目標をなんとなく考えている」人で35.4%。「あまり考えていない」は29.6%だった。「あまり考えていない」を除くと、7割以上の人がキャリアプランについて何かしらの考えを持っていることが分かる。「目標を決めて実現のための計画を具体的に検討している」人は13.8%と、最も少なかった。
キャリアプランを考える理由として最も多かったのが、「自分の市場価値を高めたい」(52.8%)だった。次に「キャリアは自分で考える時代だから」(43.1%)が挙がり、3位以下と約20ポイントも差を付けた。一方、キャリアプランを考えない理由について、「今はまだ必要ない」(43.0%)と「どうやって考えたらいいかわからない」(35.7%)が多かった。
「どれくらい先までキャリアプランを考えているか」という設問では、5年後(28.1%)と3年後(26.5%)が高く、中期的に考えている人が多いことが読み取れる。
キャリアプランを考える際参考にする情報源については、実際に参考にしたものとして「友人や同僚」(48.9%)、「会社の先輩や上司」(43.7%)、「インターネット(パソコン)」(42.4%)が上位に挙げられた。今後参考にしたいものでも「友人や同僚」(39.2%)、「会社の先輩や上司」(37.6%)、「インターネット(パソコン)」(35.1%)の順で多かった。
ビジネススキルに関する調査では、現在持っていると認識しているスキルとして「情報収集力」(50.1%)や「理解力」(41.2%)が多かった。今後高めたいスキルでは「交渉力・説得力」(50.1%)や、「プレゼンスキル・表現力」(48.2%)が上位にランクイン。
過去3年間に転職を経験したことがある人は、70.3%と7割以上。この人たちが今後転職をする場合に重視するポイントについては、「年収・給与」が最も高く45.8%、次いで「社員や職場の雰囲気」(36.4%)、「勤務時間・休日」(30.1%)であった。
キャリアプランを考えているか否かで異なる点もあった。キャリアプランについて目標と計画が共にある人(149人)が重視するポイントは、「年収・給与」(45.8%)に続き、「自分のスキルが伸ばせる・活かせる」(30.2%)。一方、あまり考えてない人(319人)が重視するポイントは、「年収・給与」(45.8%)に続き、「勤務時間・休日」(37.3%)や、「社員や職場の雰囲気」(36.4%)が高かった。
転職で相談したい人または利用したい情報源という設問では、「パートナー・配偶者」(19.0%)、「友人や同僚」(17.1%)、「インターネット(転職・求人サイト)」(12.7%)が高かった。キャリアプランの検討状況で比較すると、キャリアプランの目標・計画が共にある人(149人)は、「友人や同僚」(21.5%)や「パートナー・配偶者」(19.5%)に加え、「専門家やプロ、詳しい人」(11.4%)や「会社の先輩や上司」(10.1%)に相談したい人が多いようだ。 一方、あまり考えていない人(319人)は、「パートナー・配偶者」(15.7%)、「友人や同僚」(10.1%)を押さえ、「インターネット(転職・求人サイト)」(17.2%)が最も多いことが分かった。
All About 編集長 森川さゆり氏は調査の結果を次のように分析している。「20代後半から30代の会社員は、キャリアプランについては漠然としていながらも、ビジネススキルを高めたい人が多いことが分かりました。今後、働き方が多様化する中で、満足できる仕事や働き手を手に入れるためにキャリアプランますます重要なものとなり、またそれをサポートするサービスも増えそうです」
調査概要 |
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調査対象 | 「gooリサーチ」登録モニター 25〜39歳の有職者(会社員) |
調査方法 | 非公開型インターネットアンケート |
調査期間 | 2008年7月29〜31日 |
有効回答者数 | 1077人 |
属性 | 【性別】男性:49.4%、女性:50.6% 【年代】25〜29歳:32.4%、30〜34歳:34.0%、35〜39歳:33.6% |
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