人材紹介会社のワークポートは2月13日、同社が2007年と2008年に取り扱った求人情報の応募条件に記載されたプログラミング言語を抽出し、言語ごとの求人件数のランキングを発表した。調査は、求人企業が「応募条件(必須・尚可)」として掲載しているプログラミング言語を抽出して件数を測定。2007年と2008年、それぞれにおいて順位付けを行った。
2007年と2008年で大きな変化は見られず、JavaとCが突出。C++やPHP、C#が続いた。同社では「総合的にWeb系の需要が高い。ただし、Rubyなど比較的新しい言語を採用している企業はまだ少なく、求人件数としては伸び悩んだ」と分析している。
また、プログラミング言語ごとの募集要項での平均年収について、2007年から2008年にかけての上昇額ランキングを見ると、C#が前年比66万6000円増と大幅に上昇した。2008年における平均年収ランキングでも1位となっている。
この調査結果について、編集部では日本シー・エー・ディー 代表取締役社長で、『プログラミングでメシが食えるか!?』(秀和システム)の著者である小俣光之氏にコメントを求めた。小俣氏は次のようにコメントしている。
「2年間という短い期間での調査のため、傾向の変化なのか誤差なのかは微妙であるが、Perlがやや減り、Rubyが増えている点と、Visual Basic .NETが増えている点に多少変化を見て取れる。Rubyがプロジェクトでも利用され始め、特に開発効率の高さで公共関連プロジェクトを中心に採用され始めていることを表している。.NET関連の開発も実際には増えているが、技術変化が激しすぎて敬遠される傾向もあるようだ。Javaは.NETに比べ、今後も使い続けられる言語という見方が多く、さらに大規模なプロジェクトが多いので需要が高いのはうなずける結果。Web開発アプリケーションエンジニアの求人が多いことは間違いないが、CやC++の要求も多く、組み込み系を中心にWeb開発アプリケーション関連以外のエンジニアニーズも根強いことが感じられる。PHPは新規開発での利用は少ないといわれているが、既存システムの保守などで需要が高いのだろう」(小俣氏)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.