コマンドプロントや[ファイル名を指定して実行]を使うときには、現在でも環境変数の値が参照されている。Windows 2000/XPで環境変数の初期値を変更するには、コントロールパネルの[システム]アイテムを使用する。
対象:Windows 2000 Professional/Windows XP Professional/Windows XP Home Edition/Windows 2000 Server/Windows 2000 Advanced Server
環境変数は、システムの各種情報を保持している文字列変数で、プログラムなどから利用できる。MS-DOSの時代には、PATHやTMPなどの環境変数を駆使して、よく使うディレクトリのパス指定を省略したり、バッチプログラムから参照して条件分岐に使ったりと大活躍した環境変数だが、Windows環境になってからはあまり注目されなくなった。
しかし環境変数は現在のWindowsでも重要な役割を果たしている。特に管理者にとって、コマンドプロンプトは手放せないツールであるし、ちょっとした作業を自動化するときに、今でもバッチコマンドを活用している管理者は少なくない。また[スタート]−[ファイル名を指定して実行]のテキストボックスに指定されたプログラムなどの実行では、環境変数PATHの値が参照されるようになっている。
MS-DOS時代では、現在の環境変数の値を確認したり、変更したり、新規に追加するにはSETコマンドを使用していた。Windows環境でも、コマンドプロンプトからSETコマンドを使うことは可能だが、コマンドプロンプトを閉じると、設定内容は消えてしまう。Windows 2000/XPで環境変数を設定するには、コントロールパネルの[システム]アイテムを使用する。
Windows 2000/XPで環境変数を設定するには、コントロールパネルの[システム]アイテムを起動し、表示される[システムのプロパティ]ダイアログの[詳細設定]タブ(Windows 2000では[詳細]タブ)をクリックし、[環境変数]ボタンをクリックする。すると次のような[環境変数]ダイアログが表示される。
このようにWindows 2000/XPでは、ユーザーごとに適用される環境変数と、システム全体で適用される環境変数の2種類がある。このうち後者のシステム環境変数を操作するには、管理者権限が必要になる。また両方に同じ変数があると、ユーザーごとの設定の方が優先されるので、例えばTMP(とTEMP)をシステム全体で1つだけにしてディスク領域を節約したければ、(1)のユーザーごとの設定を削除するとよい。
■この記事と関連性の高い別の記事
Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.