ギガビット・イーサネット・スイッチの選び方スイッチング・ハブ導入の勘どころ(後編)(2/2 ページ)

» 2004年10月15日 00時00分 公開
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スイッチング・ハブ選択のコツ

 スイッチング・ハブを最適な形で配置できるかは、根本のネットワーク設計に依存している。ネットワーク構築のノウハウに関しては「特集:基礎から学ぶネットワーク構築」のような専門の記事を参照してもらうとして、ここでは迷ったときの選択のポイントを紹介する。

まずは、余裕を持たせたポート数

 まず最も重要なのは、あらかじめポート数に余裕を持たせておくことだ。ポート数が足りなくなると、スイッチング・ハブを数珠つなぎにどんどん継ぎ足していって拡張するケースが多々見受けられるが、無計画な拡張はトラブルのもとだ。

 スイッチング・ハブを導入する段階で、今後数年間は大きな拡張なしでやっていけるだけの余裕を持たせておく必要がある。例えば、ポート使用率は7割くらいにとどめておき、残り3割をリザーブとしておくくらいの余裕を持っておけば安全だろう。

管理機能はインテリジェント化されているか

 次に管理機能だ。インテリジェント・スイッチは動作状況が逐次確認できる便利な機器だが、必ずしも末端のスイッチング・ハブまで対応させる必要はない。逆に、フロアやワークグループなどを集約するスイッチング・ハブなど要所では、インテリジェント化されているのが重要となってくる。現在、管理ツールなどを導入していない状態であっても、将来に向けて導入しておいてもいいだろう。

環境やケーブリングの状態を再確認しておこう

 インターフェイスについてはその多くがUTPケーブルだと思われるが、バックエンドなどに1000BASE-SXのインターフェイスを導入するケースも考えられる。光ファイバの方が磁気などの影響を受けにくく、長距離通信に対応できるからだ。

 環境やケーブリングの状態に依存するので、要件に応じて選んでみるといいだろう。現在ではGBICにより、モジュール単位でスイッチング・ハブを乗り換えられるようになったため、以前ほど規格に神経質になる必要はなくなっている。また、バックエンドの配線にUTPケーブルを利用する場合には、カテゴリ6か7のものを選択しておくといい。現在規格策定中の10GBASE-Tでは、これらの品質のケーブルが必要になるからだ。

以上、前後編とスイッチング・ハブの勘どころをお伝えした。選択の際の基準として役立てて頂ければ幸いである。続編の「ギガビット・イーサネット・カタログ」もご期待ください。

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