先輩エンジニアが一緒に働きたいというのは、どんな新人なのか。@IT自分戦略研究所で行ったアンケートから、先輩エンジニアの本音が分かる!?
4月になり、皆さんの会社にも新人たちが入社してきたことと思う。アイティメディアのオフィスがある東京・丸の内周辺でも、4月3日にはあちこちのビルに入社式の看板が掛かっていた。現在も研修中らしい新人の集団をよく見掛ける。
研修が終われば、彼らは現場にやってくる。指導するのは若手の先輩エンジニアだ。早いところでは、もうすでに新人が配属されているかもしれない。
@IT自分戦略研究所では、これまで何度か新人エンジニアと先輩エンジニアをテーマにした記事を掲載してきた。今回、@IT自分戦略研究所でアンケートを実施し、その結果から現場で必要とされるのはどのような新人であるのかを探ろうと試みた。なお、今回のアンケートに答えていただけたのは136人であった。
今回のアンケートの中の3つの問いには、いずれも問題のある新人2人が登場。先輩として指導するならどちらがいいかを選んでもらい、その理由を聞いた。そこから見えてくるのは?
あなたが新人を1人指導しなければならないとしたら、次の2人のうちどちらを選びますか。
(1)少し難しい仕事だと、最初から「できません」といい張る新人
(2)何でも引き受けるが、締め切りが過ぎてから「できませんでした」という新人
一方は少し難しい仕事だと、最初から「できません」といい張る新人だ。自分の実力を客観視できていると見るか、チャレンジする気概に欠けているだけと見るか。もう一方は何でも引き受けるが、締め切りが過ぎてから「できませんでした」という新人。頑張ってやってみようという意気込みの表れなのか、断ることができないだけなのか。いずれにしろ、新人によくあるパターンではないだろうか。
この質問には、最初から「できません」という新人を選んだ人が52.9%。締め切りが過ぎてから「できませんでした」という新人を選んだ人が46.3%。最初から「できません」という新人がやや多いものの、それほど差はなかった(図1)。
選んだ理由を見てみよう。最初から「できません」という新人を選んだ人の意見は、「慎重な方がいい」「責任感がありそう」「自分の実力を分かっている」など。社会人としての常識や自己管理能力を重視しての結果のようだ。
「締め切りを破られるとリカバリが大変」「締め切りを過ぎてから『できませんでした』のパターンは、最悪の場合取り返しのつかないことになる」など、何よりも締め切りの厳守を望むコメントも多かった。
締め切りが過ぎてから「できませんでした」という新人を選んだ人の意見は、「やる気を買う」「初めのうちは何でもやってみる姿勢が大事」「とにかく経験を積んでもらいたい」など。その背景には、「新人が仕事ができないのは当たり前」「まだ戦力として期待はしていないので、できないこと自体は問題ではない」などの考え方や、「スケジュール管理は上の者の仕事」という意識があるようだ。
新人のうちは進ちょく管理ができなくてもいいから、いろいろなことに取り組んでほしいという先輩エンジニアの気持ちの表れのようだ。とはいえ、これは「新人」の期間に限った話の可能性はあるが……。
やる気は重要だが、締め切りも重要
最初から「できません」という新人支持
「約束をしないのと約束を破るのでは雲泥の差」
「締め切りを過ぎた作業のフォローをするより、最初からできないといい張る新人を説得する方がコストが少なくて済む」
「『できません』の理由は必ず聞く。理由なしでできないのは許さん!」
締め切りを過ぎてから「できませんでした」という新人支持派
「新人で判断力も十分ではないのに、取り組む前から結論を出すのは意欲がないとしか思えない」
「締め切りに間に合わないのは指導で矯正できそうだが、最初から『できません』病はどうにもならないことが多い」
「何もしないうちにあきらめる人とは一緒に仕事できない」
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