NOARCHIVELOGモードで可能なバックアップモードを選択しなさい。
a.一貫性バックアップ
b.非一貫性バックアップ
c.ホットバックアップ
d.増分バックアップ
正解:a
前回、宿題とした問題です。
NOARCHIVELOGモードでは、データベースがオープンしたままバックアップを取得するオンラインバックアップは実行できません。データベースがクローズした状態で、すべてのデータベースファイルのバックアップを取得する必要があります。
このようなクローズした状態でのバックアップは、データベースファイルの一貫性が取れていることから、一貫性バックアップと呼ばれます(正解a)。そのほかにもコールドバックアップ、クローズバックアップ、オフラインバックアップなどと呼ばれることがあります。
そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。
●選択肢b、c:非一貫性バックアップは、データベースがオープンしたままで取得されたバックアップです。同じ時点ですべてのデータベースファイルをバックアップするのではなく、個別にバックアップします。個々のデータベースファイルの取得タイミングが異なるため、一貫性はありません。このようなバックアップを取得するには、ARCHIVELOGモードである必要があります。
非一貫性バックアップは、ホットバックアップ、オープンバックアップ、オンラインバックアップなどとも呼ばれます。
●選択肢d:増分バックアップは、RMANを使用したバックアップセットの作成時に使用できるバックアップのパターンです。変更されたブロックだけを取得することから増分バックアップと呼ばれます。
NOARCHIVELOGモードの場合、データベースファイルの障害が発生すると、同じ時点で取得したすべてのバックアップファイルをリストアします。そのため、増分バックアップの取得を行っていても、差分を適用することができません。従って増分バックアップは、NOARCHIVELOGモードでのバックアップ方法としては不適切であるといえます。
次のコマンドを使用して制御ファイルをトレースしました。
SQL> ALTER DATABASE BACKUP CONTROLFILE TO TRACE;
このコマンドの結果が格納される場所を選択しなさい。
a.アラートログファイル
b.BACKGROUND_DUMP_DESTパラメータで指定されたディレクトリ
c.USER_DUMP_DESTパラメータで指定されたディレクトリ
d.現行ディレクトリ
正解:c
制御ファイルのトレースは、このコマンドを実行したセッションに対応付けられたサーバプロセスによって行われます。サーバプロセスが生成するトレースファイルはUSER_DUMP_DEST初期化パラメータで指定したディレクトリに生成されます(正解c)。
SQL> show parameter user_dump_dest NAME TYPE VALUE ---------------- ----------- ------------------------------ user_dump_dest string /.../admin/orcl/udump SQL> ALTER DATABASE BACKUP CONTROLFILE TO TRACE; データベースが変更されました。 SQL> SELECT spid FROM v$process p, v$session s 2 WHERE p.addr = s.paddr 3 AND audsid = sys_context('USERENV','SESSIONID'); SPID ------------ 40520 SQL> host ls /.../admin/orcl/udump/*40520* /.../admin/orcl/udump/orcl_ora_40520.trc SQL> host cat /.../admin/orcl/udump/orcl_ora_40520.trc ‥‥ STARTUP NOMOUNT CREATE CONTROLFILE REUSE DATABASE "ORCL" NORESETLOGS NOARCHIVELOG MAXLOGFILES 16 MAXLOGMEMBERS 3 MAXDATAFILES 100 MAXINSTANCES 8 MAXLOGHISTORY 292 LOGFILE GROUP 1 '/.../oradata/orcl/redo01.log' SIZE 50M, GROUP 2 '/.../oradata/orcl/redo02.log' SIZE 50M, GROUP 3 '/.../oradata/orcl/redo03.log' SIZE 50M, -- STANDBY LOGFILE DATAFILE '/.../oradata/orcl/system01.dbf', '/.../oradata/orcl/undotbs01.dbf', '/.../oradata/orcl/sysaux01.dbf', '/.../oradata/orcl/users01.dbf', '/.../oradata/orcl/example01.dbf' CHARACTER SET JA16SJIS ; ‥‥
そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。
●選択肢a:アラートログファイルには、Oracleサーバにおける内部エラーや管理作業、ログスイッチなどの情報は格納されますが、制御ファイルを再作成するためのトレース結果は格納されません。
●選択肢b:BACKGROUND_DUMP_DEST初期化パラメータでは、アラートログファイルとバックグラウンドトレースファイルの格納場所が決定されます。
●選択肢d:ユーザートレースファイルはSQL*Plusなどのクライアント側ではなく、サーバ側に生成されます。従って、クライアントを起動したカレントディレクトリに含まれることはありません。
RMANの増分レベル0に関する説明を選択しなさい。
a.増分バックアップのベースバックアップとしてすべてのブロックをバックアップする
b.前回のバックアップ以降に変更のあったブロックをバックアップする
c.前日から変更のあったブロックをバックアップする
d.増分バックアップにはならない全体バックアップのことである
正解:a
RMANによる増分バックアップには、次の3種類があります。
そのほかの選択肢の不正解の理由は次のとおりです。
●選択肢b:前回のバックアップ以降の変更をバックアップするのは、差分増分バックアップの特徴です。
●選択肢c:このようなバックアップは増分バックアップとしては設定できません。独自にスケジュール機能などを使用して設定します。
●選択肢d:増分バックアップとは異なる全体バックアップと、増分レベル0の全体バックアップとは、どちらもバックアップ内容としてすべてのブロックを含みます。しかし、増分バックアップのベースとして使用できるかどうかという違いがあります。
次回は、「データベースのリカバリ」を確認します。次の宿題を解いておいてください。
次のコマンドを確認してください。
SQL> ALTER DATABASE CLEAR LOGFILE GROUP 2;
このコマンドが正常に完了するために必要な状態を選択しなさい。
a.最低3つのREDOロググループが必要である
b.グループ2が正常にアーカイブされている
c.グループ2の最低1つのメンバーが正常な状態にある
d.グループ2のすべてのメンバーが正常な状態にある
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