「約45%の社員は転職を考えている」「30歳未満の半数以上が『仕事に対するモチベーションが低い』と感じている」――。NTTデータ経営研究所は11月18日、「IT人材のプロフェッショナル意識調査2008」の結果を発表した。調査は「gooリサーチ」登録モニターのうち、業種が「通信・IT関連サービス」の1199人を対象とした。回答者の職種は「コンサルタント・システム企画担当者」(全体の8.0%)、「プロジェクトマネージャ」(14.6%)、「専門技術者(ITアーキテクト/ITスペシャリスト/アプリケーションスペシャリストなど)」(24.7%)、「プログラマ」(17.2%)、「運用保守担当者」(14.3%)、「営業」(15.4%)、「その他」(5.8%)。
「現在、転職を考えているか」という質問に対しては、全体の5.9%が「転職を考えており、志望企業や人材仲介会社と接触している、または予定がある」と回答。「転職を考えており、転職に向けた情報収集を始めている」(13.5%)と「転職は考えているが、具体的な行動は起こしていない」(25.4%)を合わせて、全体の44.8%が「転職を考えている」という結果となった。
年代別に見ると、30歳未満で「転職を考えている」という回答は63.6%に上り、比率が最も高かった。おおむね、年代が上がるに連れて転職意向の比率は下がっている。
また、「転職を考えている」という回答者の転職先の希望業種については、「ITベンダ」が49.9%で最も多かった。次いで「情報システム部門(情報システム子会社を含む)が36.9%。「ITとは直接関係のない異業種」は30.0%で3位だった。
「仕事に対するモチベーション」ついては、社内の周囲の人間に比べて「高いと思う」「どちらかといえば高い方だと思う」が合わせて58.8%と半数を超えた。年代別に見ると、「どちらかといえば低い方だと思う」「低いと思う」を合わせた比率は30歳未満が最も多く、52.2%だった。
転職を考えているという回答者に対して、所属企業に「当てはまらない」特徴を質問したところ、「人事評価では、フィードバックに時間をかけている」「失敗を恐れず、チャレンジする社員が多い」「人事評価は、結果だけでなく意欲や工夫も含めて、適正に行われている」などが上位を占めた。同社では、これらと逆の特徴となる「人事評価のフィードバック時間が不十分」「チャレンジする社員が少数」「人事評価が不適正」などが「社員が離れる会社の特徴」であるとしている。
「自身の保有スキルを高めていく必要性」に関しては、93.1%が「強く感じている」または「ある程度、感じている」と回答。しかし、「会社が社員に対して今後どのようなスキルを伸ばすべきか明示しているか」との質問には、「あまり明示していない」と「明示していない」が合わせて50.9%となり、約半数が「会社は社員に必要スキルを明示できていない」と感じていることが分かった。
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