Linux時刻管理の仕組みと設定実践でも役立つLPICドリル(8)(3/4 ページ)

» 2008年12月26日 00時00分 公開
[大竹龍史ナレッジデザイン]

演習問題

 ポイントを押さえたら、演習問題に挑戦してみましょう。問題ごとに、LPIC試験での重要度を記載しています。試験を受ける際の参考にしてください。

問題1

 dateコマンドを実行したところ、次のように表示されました。

2008年 11月 4日 火曜日 04:41:28 JST


 これを次の形式で表示するための実行コマンドはどれですか? なお、環境変数LANGの値はCに設定されているものとします(LANG=C)(2つ選択)。

Nov 04 04:41:28


[試験対策の重要度:(level1)**、(level2)**]

a.date '+%b %d %T'

b.date '+%b %d %H:%M:%S'

c.date '%B %d %T'

d.date '+%B %d %H%M%S'

(注) LANGの補足説明

環境変数LANGの値にロケール名(locale)を設定することにより、使用する言語や文字コードを指定できます。

LANG=ja_JP.UTF-8

(例1)ロケールにja_JP.UTF-8を指定

これで文字コードはUTF-8、言語は日本語となります。

LANG=C

(例2)ロケールにCを指定(Cはデフォルトのロケール)

ロケールにCを指定した場合は言語は英語となります。


正解

 a、b

解説

 表示形式の書式指定では最初に+を付けます。よって+のない選択肢cは間違いです。Novのように省略形の月名を指定する場合は、%bです。選択肢c選択肢dで指定されている%Bは月名がNovemberのように完全な月名になります。従って、選択肢a選択肢bが正解です。本文中の【3】ハードウェアクロックとシステムクロックの時刻設定/表示コマンドの使い方を把握しておく」の解説を参照してください。

問題2

 システムクロックの時刻をNTPを利用して正確な時刻に設定したので、これをハードウェアクロックにローカルタイムで設定しておくことにします。なお、/etc/adjtimeファイルの内容を表示したところ、次の記述行があります。

LOCAL


 正しい実行コマンドはどれですか?(3つ選択)

[試験対策の重要度:(level1)***、(level2)−]

a.date --hardwareclock

b.date > /dev/rtc

c.hwclock -w

d.hwclock --systohc

e.hwclock -s

f.hwclock --hctosys

g.hwclock --systohc --localtime

h.hwclock --hctosys --utc

正解

 c、d、g

解説

 ハードウェアクロックの設定はhwclockコマンドで行います。dateコマンドはシステムクロックの表示、設定を行うコマンドなので、選択肢a選択肢bは間違いです。

 hwclockを実行する場合、/etc/adjtimeにLOCALの記述がある場合はデフォルトはローカルタイムとなります。システムクロックの時刻でハードウェアクロックの時刻を設定するオプションは、--systohcまたは-wです。

 従って、選択肢c選択肢dは正解、選択肢e選択肢fは間違いです。また、ローカルタイムの指定は--localtimeオプションで明示的に指定することもできるので、選択肢gは正解です。選択肢hはオプション--utcでutcの時刻を指定しているので間違いです。

 本文中の【3】ハードウェアクロックとシステムクロックの時刻設定/表示コマンドの使い方を把握しておく」の解説を参照してください。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。