Adobe Illustrator(以降、Illustrator)は、グラフィックス描画アプリケーションソフトです。点と点を線でつなぐことで形を表す「ベクターグラフィックス」を扱うことができるのが特徴となっています。数値やパラメーターの制御で図形を扱えるため、組み版用途での使用や印刷の現場でも古くから使われてきました。
最初にバージョン1が登場したのは1987年です。もともとはアドビ システムズ社内用のフォント制作ソフトでしたが、一般向けにリリースされました。最初のリリースはMac版のみでしたが、バージョン2からはWindows向けにもリリースされています。多くの人がアドビ システムズのソフトはMacというイメージがあると思いますが、少し意外な事実ですね。
Illustratorはアドビ システムズの中でも最も歴史の古いソフトウェアの1つです。バージョン11からは新たに「CS(Creative Suite)」という名前が付けられました。このバージョンから3Dモデリング機能が追加されています。次のCS2では、写真データなどから自動的にパスデータを作成する「ライブトレース」などの機能が追加され、より統合的なソフトになりました。最新版のCS4は2008年12月19日に発売され、メジャーバージョンは14になっています。
Illustratorはプラグインの仕様が公開されているので、さまざまなサードパーティ製のソフトウェアを追加機能として使うことができます。
Illustratorのユーザーインターフェイスについて、簡単に見ていきます。Illustratorを起動してみましょう。
編集中の書類一覧がタブ状になって表示されます。これは、Illustrator CS4からの新機能です。
ファイル操作やヘルプメニューなど、グローバルなナビゲーションが収められています。
用途に応じて、画面の構造を変更できます。主に、パネルの位置や構成です。プリセットでは、アドビ システムズのファミリー製品に近い構成と、一般的に使われる構成が入っています。構成は、自分でカスタマイズして保存することも可能です。
パネルをアイコンパネル化します。もしくは、アイコンパネル化した状態から展開します。
[選択][ペンツール][グラデーション]など、Illustrator上でマウスを必要とするツールが収められています。ショートカットキーが割り当てられているものもあります。
パネルの展開と格納をコントロールします。
パネルはドッキングした状態で展開できます。
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