ORACLE MASTER資格の上級に位置付けられる「ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11g」。本連載では、Gold試験の頻出ポイントを解説する。確認問題付き。
ORACLE MASTER Gold試験のメインは、システムの「バックアップ/リカバリ」です。むしろ、大半がバックアップ/リカバリ関連だといっても過言ではありません。バックアップ/リカバリにおいて、ARCHIVELOGモードの理解は大変重要です。今回は、ARCHIVELOGモードの構成について説明します。
システムには、「NOARCHIVELOGモード」と「ARCHIVELOGモード」という2つのデータベースログモードがあります。それぞれのモードの違いは何でしょうか。
アーカイブログファイルを生成するか否かが、それぞれのモードの違いでしたね。では、アーカイブログファイルは、なぜ必要なのでしょうか。どのような場合に必要なのでしょうか。この点について復習していきましょう。
システム障害の復旧を行う場合、バックアップ取得時点にデータベースの状態が戻ってもよいのであれば、NOARCHIVELOGモードでよいでしょう。NOARCHIVELOGモードは、アーカイブによるI/O、アーカイブログファイルによる領域を削減できるメリットがあります。
一方、障害発生直前の状態に戻さなくてはならない場合、つまりリカバリを想定するのであれば、ARCHIVELOGモードである必要があります。
デフォルトでは、どちらのモードでしょうか。確認してみましょう。
SQL> ARCHIVE LOG LIST データベースログモード 非アーカイブ・モード ←NOARCHIVELOGモード 自動アーカイブ 使用禁止 アーカイブ先 USE_DB_RECOVERY_FILE_DEST ←フラッシュリカバリ領域 最も古いオンライン・ログ順序 30 現行のログ順序 32
このとおり、NOARCHIVELOGモードです。研修時、受講生の方から時々「なぜ、デフォルトをARCHIVELOGモードにしないのですか」と聞かれることがあります。理由は簡単。ARCHIVELOGモードにするということはすなわち、「アーカイブログファイルの管理をしなくてはならない」ことを意味するからです。
アーカイブログファイルはREDOログファイルのコピーです。一般的に、REDOログファイルは数百Mbytesほどで、20〜30分程度でログスイッチのタイミングがチューニングされます。ということは、1日に数Gbytesの領域を使うシステムだってあるわけです。アーカイブログファイルのメンテナンスは、DBAの仕事です。メンテナンスをしなければ、アーカイブ先の領域はあっという間にいっぱいになってしまいます。ですから、ARCHIVELOGモードにするためには、アーカイブログファイルのメンテナンス計画を立てなければならないのです。
次に、具体的なARCHIVELOGモードの構成を説明したいと思います。
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