それでは、前ページでお見せした図3を想定して、イーサチャネルの設定法を解説していきます。設定するスイッチの名前は仮に「SwitchA」とします。
まずは、fa0/9とfa0/10を束ねて、LACPのアクティブモードを使用してポートチャネル1として定義します。
(config)SwitchA(config)#interface port-channel 1
イーサチャネルには、レイヤ2ポートチャネルとレイヤ3ポートチャネルがあります。レイヤ3ポートチャネルを構成するには、no switchportコマンドが必要です。そして、レイヤ3ポートチャネルには、IPアドレスを設定できます。物理インターフェイスをポートチャネルに関連付け、ネゴシエーションモードを設定するには以下のようにします。
(config)SwitchA(config)SwitchA(config-if)#interface range fa0/9 - 10 SwitchA(config-if-range)#channel-group 1 mode active
では、設定を確認してみましょう。show etherchannel summaryコマンドを実行してください。
SwitchA#show etherchannel summary Flags: D - down P - in port-channel I - stand-alone s - suspended H - Hot-standby (LACP only) R - Layer3 S - Layer2 u - unsuitable for bundling U - in use f - failed to allocate aggregator d - default port Number of channel-groups in use: 1 Number of aggregators: 1 Group Port-channel Protocol Ports ------+-------------+-----------+-------------------------- 1 Po1(SU) LACP Fa0/9(P) Fa0/10(P) ←注目
ここでは、最後の行に注目してください。最初にある「1」という数字はポートチャネルの番号を示します。
次に「Po1(SU)」とあります。これは、レイヤ2のイーサチャネルか、レイヤ3のイーサチャネルかを表しています。かっこ内左側が「S」ならレイヤ2のイーサチャネル、「R」ならレイヤ3のイーサチャネルです。そして、かっこ内の右側(この場合はUの部分)はアップ、ダウンを表します。Uならアップ、Dならダウンです。
上記のshow etherchannel summaryコマンドの表示結果のうち『Port-channel Po1(SU)』を正しく説明しているものを、次の選択肢の中から1つ選択しなさい。
a.Po1はダウンしている
b.Po1はレイヤ3のイーサチャネルである
c.Po1はレイヤ2のイーサチャネルである
d.イーサチャネルの番号は9である
c
正解はcです。かっこの中の「SU」のうち、Sはレイヤ2のイーサチャネルであることを表し、Uはin use、つまりイーサチャネルがアップしていることを表しています。
内藤佳弥子(ないとうかやこ)
グローバル ナレッジ ネットワーク ソリューション本部に在籍。IT業界でヘルプデスク、ユーザーサポートを経てトレーナーになる。現在は、Cisco認定トレーナーとして、CCNA、CCNPのコースなどのCisco認定トレーニングコース、ネットワーク系オリジナルコースを担当している。グローバル ナレッジ ネットワーク講師寄稿記事一覧はこちら。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.