TechCrunch Tokyo2012×MA8から、見どころをレポートする。スタートアップバトルとMA8の大賞受賞者には、それぞれ賞金として100万円が支払われた
2012年11月15日、ラフォーレミュージアム六本木でTechCrunch Japan主催のTechCrunch Tokyo 2012が開催された。
これからのテクノロジービジネスの話題やスタートアップの現在についての講演、パネルディスカッションが繰り広げられた。
日本最大級のWebアプリ開発コンテストMashup Awards 8の最終プレゼンと表彰式も同時に開催され、会場は大いに盛り上がった。以下に、その内容をダイジェストで紹介する。
最初のキーノートスピーチで「新しいDUBという指標を作った」と語るのは、ヤフー COO 川邊氏だ。川邊氏は、“爆速”を掲げるヤフーの現状や、今後の狙いを「爆速Yahoo!」とし、爆速Yahoo!は、第2の創業だと説明した。大きく変わったことは「スマホファースト」であり、具体的には、DUB(デイリーユニークブラウザ)を重視するようになったことだ。必然的にDUBを増やすには、ネットにアクセスしやすいスマホの利用シーンを重要視しなくてはならない。社内共通のKPIをDUBに変えることで、意識の重点をスマホにシフトできるとのこと。逆に、Yahoo!がユーザーファーストであることや、課題解決エンジンであるということは、今までのYahoo!からの良い部分として引き継いでいると語る。
今年のTechCrunch スタートアップアップバトルを前に、昨年優勝者のRichard Choi氏が自身のピボット(路線変更という意味、参照記事:Y Combinatorに見るスタートアップ成功の秘訣、“ピボット”とは?)についての経験を語ってくれた。
同社の最初のアイデアであるSpoqaというサービスは、ユーザー数が伸びていなかったわけではなかった。しかし、成長率が自分が想定していたよりも低かったことからピボットすることを決めたという。
現在はdodoという店舗向けポイントサービスを提供している。
今回の経験を通して、次のようなこと学んだと、Richard Choi氏は語ってくれた。
それは、解決したい問題は何なのか? そして、その問題は、本当に自分たちが提供するサービスで、解決されているのかを考えるべきということだ。
具体的な例として、いわゆる「ソーシャルブーム」に乗って、付けて当たり前と思われがちのソーシャル機能は、その問題を解決するために本当に必要か? ということについて言及した。
dodoでは、そのような本質的な問題解決に強く関わっていないと判断された、一部の機能を付けていないようだ。現在、韓国の一部の都市では、すでに多くの店舗が導入済みとのことである。
どのスタートアップのプロダクトも魅力的だった(一覧)が、最優秀賞はWHILLが勝ち取った。
WHILLは足が悪くて歩けない、遠くまで歩くのがつらい方のための乗り物である。WHILL TYPE-Aは自動の車イスだ。
中身はもちろんだが、使用者がカッコ良く使えるよう、外見にもこだわりがあるという。
12月に100台限定で50万円の価格で発売予定だが、すでに購入を希望している方も多数いるそうだ。
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