アイ・ティ・アールによる市場調査では、DWH、DBMSアプライアンス市場の拡大が明確に表れた。今後はDBaaS市場も活性化するという分析も。
アイ・ティ・アールは、RDBMSおよびDWH/BI市場の調査レポート「ITR Market View:DBMS/BI市場2013」を発行した。
同社が発表した調査のダイジェストによると、データウェアハウス用DBMS市場が2011、2012年と連続で30%を超える拡大、DBMSアプライアンス市場も37.4%の拡大を見せているという。テラデータ、オラクル、IBMといった主要プレーヤーだけでなく、国産ベンダの参入も増えており、「今後市場は年平均成長率(CAGR・2011〜2016年度)26.7%の高い伸びで拡大するとともに、混戦へ向かう」(プレスリリース)との予測を示している。また、RDBMS市場では、オラクルがトップを維持する一方で、マイクロソフト(SQL Server)との差は僅かになっているとしている。
今回の調査結果について、同社シニア・アナリスト生熊清司氏は「今後は、データ管理コストの増加が問題視されることが想定され、現在注目を浴びているDBMSアプライアンス製品だけでなく、OSS製品やHadoopなどのNoSQL製品、さらにはDBaaS(Database as a Service)も含めた検討機会が増える」との見解を示している。
一方でETL製品市場は大きな変化がなく、2012年度は「若干上向き」の傾向に留まっている。意外なことに、データ分析およびレポーティング市場は「やや減速」基調であり、データマイニング・テキストマイニング市場は堅調に拡大しているという。根強い支持のある帳票市場も10%程度の成長を見せており、「堅調な伸び」と評価している。
なお、今回の調査対象企業は、RDBMSベンダ9社、DBMSアプライアンスベンダ6社、ETLベンダ10社、データ分析/レポーティングベンダ15社、データウェアハウス用DBMSベンダ7社、データ・マイニングツールベンダ5社、テキスト・マイニングツールベンダ7社、帳票作成運用ツールベンダ7社となっている。
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