NECはパートナーと共同で「垂直統合型製品」を出荷する。データベース関連ではOracle Databaseの他、次期SQL Server「Hekaton」搭載モデルのリリースも予告している。
NECは2013年4月3日、「垂直統合型製品」として「NEC Solution Platforms」を発表した。まず10モデルを2013年6月から出荷開始する。
10モデルの内訳は「Data Platform Suite」2モデル、「Application Platform Suite」5モデル、「Cloud Platform Suite」3モデルとなっている。このうち、Data Platform Suiteでは、DWH製品InfoFrameを搭載したモデル「InfoFrame DWH Appliance」とOracle Database 11gを搭載したモデル「Data Platform for Oracle Database」を出荷する。
NECの発表によると、Data Platform for Oracle Databaseでは、通常のスタック型で個々の製品を導入する場合と比較して、トランザクション性能で約10倍、システム構築から稼働に掛かる時間が約2分の1になっているという。最小構成価格は1480万円〜。2013年6月28日から出荷を開始する。
Data Platform Suite製品群は、同社の「Express 5800」サーバに、ネットワーク製品「UNIVERGE」、ストレージ製品「iStorage」を組み合わせた構成をベースとする。
この基本構成に対して、Data Platform For Oracle Databaseでは、高可用性ソフトウェア「ClusterPRO」およびOracle Databaseを搭載、Application Platform Suiteのうち「UNIVERGEホテル業務基盤」ではホテル業務向けのIP-PBX製品を搭載、同じくApplication Suiteの「コラボレーション基盤」では、統合運用管理ソフトウェア「WebSAM」と「Microsoft Exchange Server 2013」「SharePoint Server 2013」「Lync Server 2013」などのソフトウェアを搭載する。
特徴的なのは、同社の垂直統合型製品には、Oracleに代表されるようにパートナー提供のソフトウェアが搭載される点だろう。
NECでは、このプラットフォーム上に今後もパートナー製品を搭載し、チューニング済みの状態で出荷できる体制を整えるとしており、2013年7月からはパートナーソフトウェアパッケージプリインストール製品の出荷をスタートさせる予定だ。これに先駆け、2013年5月には東京にパートナー支援センターを設置し、プリインストール出荷に向けた検証用の環境を、パートナーに提供する。NECでは、これにより納品から稼働開始までの時間を約半分に短縮できるとしている。販売はパートナー企業が一時窓口となる。
また、Solution Platformsユーザー向けにハードウェア障害などの監視や遠隔バックアップといった運用・監視サービスや、保守サポートサービスも展開する。保守サポートサービスは2013年10月から開始する。
なお、次のData Platform Suite製品は2013年下期以降での出荷を予定しており、次期Xeonサーバ(Mona)と、インメモリデータベースエンジンが搭載される予定の次期Microsoft SQL Server「Hekaton」を組み合わせたモデルになる予定だ。
Data Platform For Oracle Database以外の価格については、下記関連リンクから確認できる。
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