米OTOYとMozillaは5月3日、ネイティブアプリや動画などのコンテンツを、HTML5対応のブラウザでシームレスに実行できるようにしたJavaScriptライブラリ「ORBX.js」を発表した。
米ソフトウェア会社のOTOYとMozillaが手を組んで、デスクトップPC向けのネイティブアプリや動画などのコンテンツを、HTML5対応のあらゆるブラウザでシームレスに実行できるようにしたJavaScriptライブラリ「ORBX.js」を5月3日に発表した。
ORBX.jsではWindowsやLinux、Mac OS X向けのPCアプリをクラウドで仮想化し、モバイルブラウザを含むHTML5対応のあらゆるブラウザにストリーミングできるという。
ORBX.jsに含まれる独自開発のビデオコーデック「ORBX」により、HDビデオをJavaScriptにデコードして、テレビ番組やクラウドゲーム、透かし技術入りの動画などをブラウザで再生することも可能。H.264やFlash、Javaなどのプラグインは不要で、Firefox、Chrome、Opera、Safari、IE 10など、HTML5対応の全ブラウザに対応する。
同社はこの技術を使って、「Autodesk 3ds Max 2014」「Adobe Photoshop CS6」およびValveのPCゲームサービスを、HTML5を通して全主要ブラウザ上でJavaScriptのみを使って実行するデモを披露した。
これにより、PCネイティブのアプリを離れてWebアプリへと移行する動きが加速されるとMozillaは解説。「Mozillaの目標は、どんなデバイスでもWebサイトが同じように見え、実行されるよう、Web上のコンテンツとメディアのオープンなエコシステムを推進することにある」と説明する。
OTOYも「我々は完全なネイティブPC体験をHTML5とJavaScriptを通じて実現する方法を発見した。これはオープンなWebの勝利であり、HTML5はいずれ、デスクトップやテレビ、ゲーム機、モバイル端末上のレガシーOSに取って代わると予想する」とコメントしている。
ORBX.jsの次世代HTML5ビデオは、「WebをDRMから解放する」ことも目指している。著作権管理問題の解決策として、クラウド内でストリームに透かし技術を施すことにより、ブラウザでのDRMは不要になると説明している。
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