今回、西日本で活動する教育機関も多く出展していた。特に目立ったのが九州大学芸術工学部で、グループや個人でさまざまなブースを構えていた。
「Gakki」(グループ名)が出展していた「パフ・パフ」は、顔に空気玉を当てるシステム。将来的には空気玉の大きさを任意に変えることで、新しい触感を生み出す展示用ディスプレイを研究している。
ドームを自作し、内部の全周にプロジェクションマッピングを投影していたのは九州大学の富松研究室。上部全体、半球状の映像に対して映像を投影し、スマホやタブレットと連動するインタラクティブコンテンツを展示していた。
Yamaguchi Mini Maker Faireは、電子工作の出展だけでなく、手芸や人形作りなどのクラフト系、地元の製作所などからの出展者も目立ち、バラエティに富んでいた。
東京のMaker Faireはすでに5年の歴史があり、毎回出展している人たちも多く、「Maker Faireとはこういうもの」という傾向が共有されていたり、「Maker Faireに出すために」作品を作っている人や、作り始めた人も多いように思える。山口のMaker Faireでは、これまでMaker Faireを知らなかった人からの出展が多く、そこがバラエティを生んでいたのではないだろうか。
今回の出展全体をまとめたYCAMのスタッフからは、「山口や九州など、西日本各地にもそれぞれ活動している人たちがいるが、お互い会う場所がなかったので、出会いの場になればいい」という言葉があり、実際に出展者同士が会場を回って交流している様子が多く見られた。
今回、新しい作り手同士の出会いが生まれたことで、西日本のMake活動はますます盛んになるのではないだろうか。地元の人たちも多く会場を訪れ、特に子どもの来場が目立った。彼らが次のMakerになることは大いにあり得る。
今回の出展を機に、東京でのMaker Faireに興味を示した出展者も多いようで、11月3、4日に開催されるMaker Faire Tokyoには、この中から新たな出展者が出てくるかもしれない。
高須 正和 @tks
趣味ものづくりサークル「チームラボMAKE部」の発起人。未来を感じるものが好きで、さまざまなテクノロジ/サイエンス系イベントに出没。無駄に元気です。
次回のMaker Faire Tokyo(11月3、4日開催)には、チームラボMAKE部として出展します。会場でお会いしましょう!
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