日本HP、企業内の情報統治向けソフト4種発売情報管理を推進

日本ヒューレット・パッカードは、企業の情報を統治・管理するためのソフトウェア製品4種を発売すると発表した。それぞれ、文書へのアクセスや更新情報管理、データ分類、データベース内の古いデータのアーカイブ、バックアップに用いる。

» 2013年10月21日 16時55分 公開
[山口哲弘,@IT]

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は2013年10月21日、企業の情報を統治・管理するためのソフトウェア製品4種を発売すると発表した。文書へのアクセスや更新情報を管理する「HP Record Manager 8」、データにタグ付けし分類する「HP ControlPoint 4.1」、データベース内の古いデータをアーカイブする「HP Application Information Optimizer 7.1」、バックアップ・ソフトウェア「HP Data Protector 8」の4製品である。出荷開始日は、Data Protectorのみ2014年1月の予定で、その他3製品は同日である。価格は個別に見積もるとしている。

日本HPのオートノミー・インフォメーションマネジメント統括本部で統括本部長東アジア担当を務める春木菊則氏

 企業内にデータがあふれる中で、情報の管理が課題となっている。日本HPのオートノミー・インフォメーションマネジメント統括本部で統括本部長東アジア担当を務める春木菊則氏は、「企業内に蓄積されているデータの90%が非構造化データで、それらのデータは毎年62%増加している。中にはいわゆるビッグデータと呼ばれるものも含まれ、実務上はいかに活用するかが課題となっている。それに対してIT管理者の立場からは、それら肥大するデータを放っておくとストレージ装置を圧迫しITリソースを浪費するため、いかに管理するかが悩みの種となっている。加えて法務上は、いかに機密情報を漏らさないようにするとともに法令に準拠するかが問題になっている。HPの上記4製品は、構造化データ/非構造化データにかかわらず、こうした情報統治に対応する」という。

 ControlPointは、企業内のデータを分類し、データへのアクセス頻度などを調べ、古いデータに対しては廃棄を促すなど、情報ライフサイクルポリシーを適用できる。異なるレポジトリの間で重複排除を実施して、ストレージ容量を削減する機能も備える。

 Record Managerは、情報に関する記録管理ソフトである。例えば、そのデータに誰がアクセスしたか、誰が持ち出したか、誰が戻したかを管理する。柔軟にポリシーを設定でき、きめ細かいセキュリティと監査機能を提供するという。

 Application Information Optimizerは、データベースに格納されているデータの中で使われていないデータを、より低コストのストレージ装置に待避(アーカイブ)するソフト。法令で保存期間が定められているようなデータは、使われなくなっても消去できない。こうしたデータをアーカイブするのに利用する。アーカイブ先に、米HPや米Amazon Web Servicesが提供するクラウドも指定できる。

 Data Protectorは、大量データのバックアップ用件を満たすよう性能を向上させた。1つのインスタンスで、1兆ファイル、5000クライアントに対応する。従来は、1インスタンスで対応するのは200クライアントだった。重複排除機能を備え、バックアップ時間短縮や遠隔地へのバックアップ効率を向上させるという。

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