オープンソースのLinuxディストリビューションCentOS 5系の最新版となる「CentOS 5.10」が公開された。MySQLのバージョンを5.5に変更したほか、カーネルのハードウェアドライバを更新した。
オープンソースのエンタープライズ向け無償LinuxディストリビューションCentOS 5系の最新版となる「CentOS 5.10」が2013年10月19日に公開された。MySQLのバージョンを5.0から5.5に変更したほか、カーネルのハードウェアドライバを更新した。
CentOSはRed Hat Enterprise Linux(RHEL)との完全互換を目指すディストリビューションで、IA32(32ビット)版とIntel64(64ビット)版がある。CentOS 5.10はRHEL 5.10を基に開発され、MySQL 5.5と5.1が利用できる。ただしMySQL 5.1は、MySQL 5.0から5.5へのアップグレードを支援する目的でのみ提供されているもので、実運用環境では使用しないよう呼び掛けている。
また、libatomicとlibitmで構成されるgcc-librariesパッケージを追加した。これらは、不可分操作(アトミック操作)やトランザクショナルメモリ機能を提供する。ほかには、python-dateutilパッケージとpython-lxmlパッケージを新たに加えた。HP cciss RAIDドライバは最新版に更新されている。
一方、従来のCentOS 5.8で導入されたvirt-whoパッケージは、CentOS 5.10では削除された。virt-whoには仮想ゲスト情報をサブスクリプションマネージャに報告する機能があるが、CentOSはサブスクリプションを利用してアップデートを受け取る仕組みになっていないため、この機能が使われることはなかったとしている。もしvirt-whoをインストール済みの場合は削除するよう勧告している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.