エンクロージャから物理サーバまで一元管理、日本HPがツールを発売仮想環境管理ツールとも連携

日本ヒューレット・パッカードは、ITシステムを統合管理するソフトウェア「HP OneView」を発売すると発表した。物理サーバのハードウェア情報に加えて、それを格納するエンクロージャの温度などの状態も収集し、管理できる。将来は、ストレージ製品やネットワーク製品にも、管理対象を広げる予定。

» 2013年11月20日 16時58分 公開
[山口哲弘,@IT]

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は2013年11月20日、ITシステムを統合管理するソフトウェア「HP OneView」を発売すると発表した。物理サーバ(ブレードサーバ)のハードウェア情報に加えて、それを格納するエンクロージャの温度などの状態も収集し、管理できる。さらに、エンクロージャに格納したイーサネットモジュール「Virtual Connect」の接続状況などを管理画面で確認できる。管理者は配線を目視で確認する必要がなくなり、管理負荷を軽減するとしている。将来は、ストレージ製品やネットワーク製品にも、管理対象を広げる予定。

 新たにサーバを構築する際に利用するテンプレート機能も備える。これを使うと、OSなどの構成に加えて、BIOSやファームウェア、RAID構成についても自動設定でき、管理者の手間と時間を削減できる。実際に早期導入した米国ユーザーによると、データセンターにシステムを新たに構築するに当たって、従来は作業員を派遣して作業していたため2拠点の構築に11日掛かり、12カ所への新規展開には66日が必要となる見込みだった。それに対してOneViewを導入した場合は、全てを遠隔地から操作できるので、1日で作業が完了したという。また、HPの社内テストによると、VMware ESXクラスタの新規構築に、従来のツールを利用した場合は170分掛かっていたのが、OneViewを利用すると75分で済んだという。

 他社の仮想環境向け管理ツールなどとも連携する。例えばVMwareの管理ツール「vCenter」とも連携し、vCenterの管理画面で物理サーバの状況を確認できる。その他、OpenStackやREST APIにも対応した。

 OneViewで管理できるのは、HP BladeSystem、HP ProLiantサーバーGen8/G7。価格は、3年間の24時間サポートが付いて、13万7000円(税別)。管理対象とする物理サーバ1台当たり1ライセンスが必要である。

OneViewの管理画面。Virtual Connectのネットワーク結線状況を図示しているところ(画面クリックで拡大表示)

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