初物買いするならどっち? ドリキン流MacBook Proの選び方ドリキンが斬る!(6)(1/2 ページ)

去年末にAppleから発表されたMacBook Pro RetinaとiPadの新ラインアップ。いずれも魅力的で、どれを選ぶか悩んだ人も多いのではないでしょうか。今回は僕の選択基準についてお伝えし、皆さんの新年最初のApple製品購入の参考にしていただければと思います。

» 2014年01月14日 18時00分 公開
[ドリキン@IT]

 明けましておめでとうございます。ドリキンです。少しご無沙汰してしまいましたが、今年もよろしくお願いします。

 さて、新年最初のネタは、2013年10月にAppleから発表された「MacBook Pro Retina」と「iPad」の新ラインアップについてです。僕なりの選択基準についてお伝えし、皆さんの新年最初のApple製品購入の参考になればと考えています。

さんざん悩んだ挙げ句購入したMacBook Pro Retina 15インチモデル

13インチ? それとも15インチ? 悩ましい現状

 2013年10月末に発表された新しいMacBook Pro Retina 13インチと15インチ、およびiPad AirとiPad mini Retinaはどれも魅力的で、買う側にとってとても悩ましいラインアップになっています。

 結論からいうと、僕はMacBook Pro Retina 15インチとiPad Airを購入しました。しかしどちらも購入に至るまでにかなり悩みました。その悩んだ過程をお伝えし、同様に悩んでいる皆さんの購入時の判断材料の1つになれば幸いです。

MacBook Pro Retinaの選び方

 今回の記事ではMacBookの購入についてお話しさせてください。

 MacBook Pro Retina 15インチを購入する前の僕のMac環境は、

  • 自宅にMacPro 2008年モデル
  • モバイル用にMacBook Air 11インチ
  • オフィスにほぼ据え置きでMacBook Pro 15インチ(非Retinaモデル)

という3台構成でした。

 昔から常に複数のMacを使い分けていたのですが、最近ではiPadやiPhoneなどの性能が進化し、わざわざモバイル環境でMacBook Airを持ち歩く必要性が少なくなってきたこと、自宅でMac Proを常時起動しておく必要性も薄まってきて、どちらかというと常時起動によるランニングコストが気になってきたこともあり、複数のMacをMacBook 1台に集約したいと考え始めていました。

 そんな折にリリースされた最新のMacBook Pro Retinaは、まさに、今まで複数に分散していたMac環境を1つに集約させるにふさわしいMacだと考え、購入を決意しました。

 実は初代MacBook Pro Retinaはスルーし、Haswell世代の最新インテルCPUが搭載されたMacBook Pro Retinaが発表されたら即購入しようと決めていたので、購入自体に迷いはありませんでした。が、悩んだのは13インチか15インチかという選択肢でした。

 以下、それぞれの項目において13インチと15インチを比較した結果を記しておきます。

パフォーマンス

僕が購入したのは15インチモデルの中でも独立GPUを備えたハイエンドモデル

 CPUに関しては、正直、大抵のユーザーにとっては13インチでも十分なパフォーマンスだと思います。むしろ、下手にCPU性能を上げてしまうと、後述するバッテリーの持ちや発熱に影響するので、13インチの方が好ましいかなとも思ったのですが、最終的には15インチのハイエンドモデルにある独立GPUと高解像度ディスプレイが譲れずに、15インチを選びました。

 実際、インテルの内蔵GPUの性能は、世代ごとに倍々でパフォーマンスが向上しています。普通に利用する分には問題ないでしょう。ただ僕の場合は写真が趣味で、RAW画像を編集する機会が多く、そこで用いるRAW現像アプリケーションの中にはGPUパワーを使って画像処理性能を向上させるものが増えています。となるとやっぱり、独立のGPUパワーが役に立つケースがあるなと考えました。また、最近Mac AppStoreで充実しているMacゲームを遊ぶ時にも、GPUがあった方がよいかなという思いもありました。

 ただ、実際には今のところ「独立GPUを選んでおいてよかったなぁ」と心から思ったシチュエーションはまだありません。

 むしろ、独立GPUが発動すると明らかに発熱が増える上、バッテリーも見る見るうちに消費されていくので、普段はサードパーティーユーティリティを使って強制的に内蔵GPUだけで稼働させていたりします。今回は「大は小を兼ねる」理論で独立GPUを選びましたが、GPUについては予算や他の要素との兼ね合いを見て選択すればよいと思います。

解像度 vs サイズ

15インチは現在手に入る最大サイズのRetinaディスプレイでもある

 いうまでもなく13インチと15インチモデルの最大の違いは、画面の解像度本体のサイズです。

 画面の広さでいえば15インチの一択で迷いはないのですが、今回は、Macを1台に集約し、MacBook Air 11インチの代わりにモバイルでも利用することを考えると、常時持ち歩かない前提としても、15インチのサイズにはちょっと腰が引けてしまいました。

 また15インチの場合、従来の機種からサイズ、重さともに全く変更はなかったのですが、13インチのRetinaモデルは従来のモデルに比べて厚さは約1.9cmから1.8cmへ、重さは約1.6kgから約1.57kgへと、さらに薄く、軽くなっているという事実が、より悩みを深くさせてくれました。

 最終的に15インチを選んだのは、持ち運びのしやすさよりも画面サイズの大きさを選んだからです。ご存じのようにRetinaディスプレイは、従来のディスプレイ解像度の4倍のピクセルを必要とします。13インチモデルをRetinaディスプレイに最適化した標準状態で利用すると、デスクトップの解像度は1280×800相当となり、MacBook Air 13インチの1440×900にも及びません。

 実際、15インチモデルでようやく13インチMacBook Airと同等のデスクトップ解像度となるので、Mac Proで1920×1200の解像度に慣れてきた身としては、13インチモデルでは解像度が足りないと判断しました。

 もちろん13インチモデルでも、ディスプレイのスケール率を変えてデスクトップの広さを優先すれば、13インチAir以上の1680×1050まで画面を広くできますが(15インチモデルでは1920×1200まで)、それではRetinaディスプレイの美しさは失われてしまうので、Retinaに最適化した状態での画面解像度を優先しました。

バッテリー稼働時間

ThunderboltとUSB3.0を備えるのでメインマシンとしての拡張性も十分

 バッテリーによる稼働時間の違いは、13インチにすべきかどうか、僕を最後まで悩ませたポイントでした。

 13インチと15インチのバッテリー稼働時間はそれぞれ公称で9時間と8時間。Haswell世代のCPUになって劇的に省電力化が進んだので、MacBook Air 13インチではiPad以上の12時間という驚異的なバッテリー駆動時間を実現しています。しかし、Retinaディスプレイを搭載するMacBook Proでは、そこまでのバッテリー稼働時間は実現できていません。この1時間の差に最後まで悩まされました。

 iPadが登場して何が素晴らしかったかというと、一番の恩恵は、丸1日充電を気にせずにバッテリーで使い続けられること。実際には、ほとんどの場合は8時間でも十分だとは思うのですが、精神衛生上バッテリー残量を気にせずに使い続けるには、「10時間」が1つの指標なんじゃないかなと思っています。13インチならば限りなくiPad的に、気軽にバッテリー駆動で使い続けられるけれど、15インチではあと一歩。このため、バッテリー切れにおびえながらACアダプターをかばんに忍ばせてしまう予感がして悩みました。

 事実予感は的中して、15インチモデルではiPadのように1日中バッテリーで使い続けることは難しいです。特に、Flashコンテンツを含むサイトを常時開いていたり、仮想マシンでWindowsを起動していたりすると、バッテリー残量の減りが気になって仕方がありません。

 外に持ち歩かずに利用する場合でも、常にバッテリーで稼働しつつ、寝る前に充電するような利用方法ができると、かなりスマートなMac環境を実現できると思っていました。しかし、少なくとも15インチモデルでは、そこまでバッテリーが持たないのが現実でした。

 ただ、ここはMacBook Pro Retina 13インチでも大差はない気もします。バッテリー稼働時間を最優先に考えるなら、最新のMacBook Air 13インチモデルを選ぶ、というのが正解な気がします。

 まぁ、“iPad並み”は期待し過ぎだと思っていましたが、現実的に5時間以上はバッテリーで使い続けられるので、性能から考えれば十分な稼働時間ではあるといえます。次にMacBookを買い替える時は、1日中バッテリーで使い続けられるんだろうなぁと想像すると、胸が熱くなります(笑)。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

スポンサーからのお知らせPR

注目のテーマ

AI for エンジニアリング
「サプライチェーン攻撃」対策
1P情シスのための脆弱性管理/対策の現実解
OSSのサプライチェーン管理、取るべきアクションとは
Microsoft & Windows最前線2024
システム開発ノウハウ 【発注ナビ】PR
あなたにおすすめの記事PR

RSSについて

アイティメディアIDについて

メールマガジン登録

@ITのメールマガジンは、 もちろん、すべて無料です。ぜひメールマガジンをご購読ください。