マイクロソフト、クラウドストレージサービス「SkyDrive」を「OneDrive」に変更商標の争い転じてサービス拡張?

マイクロソフトが提供するクラウドストレージサービスが名称を変更。併せて対応端末の拡大や容量追加などの拡張を行っている。

» 2014年02月20日 16時02分 公開
[鈴木聖子,@IT]

 米マイクロソフトは2014年2月19日、無料クラウドストレージサービス「OneDrive」を世界各国で提供開始したと発表した。これまでの「SkyDrive」の名称を変更したもので、既存のユーザーは「https://onedrive.live.com/」のWebサイトにログインすると、保存済みのファイルが自動的に移行される。

 OneDriveはWindows OS、Windows Phone、Office、Xboxの最新版に搭載され、デフォルトのストレージオプションにすることも可能。また、iOS、Android端末およびMac OSにも対応する。

 マイクロソフトはこの変更について、「お気に入りのものを1カ所に集めて自宅からも職場からも、あらゆる端末で、できるだけ簡単に取得できるようにする」という目標は、自社の構想により近いものになると説明する。

 ただ、今回の名称変更の背景にはSkyDriveの商標を巡るBSkyBとの争いで、英国の裁判所から名称変更を命じられ、両社の間で和解が成立した経緯があるようだ。

 新機能として、Androidでカメラの自動バックアップが取れるようになった他、ビデオが写真と同じくらい簡単に再生できるようになったとしている。

 無料提供するストレージはこれまでの7Gバイトに加え、友人を紹介したユーザーには、紹介者がOneDriveの招待を受け入れるごとに最大5Gバイト(計500Gバイト)を提供する。カメラバックアップ機能を利用すればさらに3Gバイト増える。さらに容量を増やしたいユーザーのために有料プランも用意する。

 OfficeではOneDriveがデフォルトの保存場所となり、無料オンライン版のOfficeを利用すれば、Word、Excel、PowerPointの文書をリアルタイムで共同編集できる。

 法人向けの「OneDrive for Business」には、エンタープライズ級のコンテンツ管理やコンプライアンス、管理コントロール機能を提供する。詳細は2014年3月に米ラスベガスで開く「SharePoint Conference 2014」で発表予定だという。

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