JPEGのサイズを10%圧縮、Mozillaが新エンコーダー「mozjpeg v1.0」発表互換性を保ちながらファイルサイズを縮小

Mozillaは2014年3月5日、主要デコーダーとの互換性を保ちながら、平均でファイルサイズを10%縮小させる新しいJPEGエンコーダー「mozjpeg v1.0」をリリースした。

» 2014年03月06日 17時05分 公開
[鈴木聖子,@IT]

 Mozillaは2014年3月5日、主要デコーダーとの互換性を保ちながら画像圧縮率の改善を目指す新しいJPEGエンコーダー「mozjpeg v1.0」のリリースを発表した。

 画像圧縮フォーマットのJPEGは1992年ごろに登場し、Web上で広く普及。現在ではWeb上のほとんどの写真にJPEGが使われるようになり、Webブラウザだけでなく画像を表示できる全ソフトウェアとのほぼ普遍的な互換性が確立されている。

 ただ、比較的サイズが小さいHTMLやJavaScript、CSSなどのファイルに比べ、JPEGファイルのサイズは大きい。この結果、ページを読み込む際のネットワークトラフィックの大部分を、写真が占めているとMozillaは指摘する。しかし現在のJPEGエンコーダーでは潜在的な圧縮機能を十分に発揮できていないとの判断から、mozjpegプロジェクトを発足させた。

 mozjpeg v1.0では、JPEG画像コーデック「libjpeg-turbo」のフォークに「jpgcrush」というperlスクリプトを追加した。jpgcrushは、JPEGのファイルサイズを縮小する方法としてネットのフォーラムなどで紹介されていたという。

 ファイルサイズの縮小は、使用ビット数が最も少ないプログレッシブコーディング設定を見つけ出すことによって実現。画像を劣化させることなく、IJGlibjpegでPNGをJPEGにエンコードした場合で2〜6%の縮小、WikimediaからのJPEGファイル1500件のサンプルでは平均10%の縮小を実現できたとしている。「我々の知る限り、この機能を組み込んだ実用エンコーダは存在しない。そこでmozjpegの初の機能として追加することにした」とMozillaは説明している。

 mozjpegプロジェクトでは次の目標として、「格子量子化」を活用したエンコーディングの向上を目指す。

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