米IBMによるCIOへの調査の結果、企業は顧客満足度を向上するために情報分析やクラウドコンピューティングに重点を移している実態が浮かび上がった。
モバイルやソーシャルメディアの台頭を受け、企業は顧客満足度を向上するための情報分析やクラウドコンピューティングに重点を移している実態が、世界のCIO(最高情報統括責任者)を対象に実施した米IBMの調査で浮かび上がった。
調査は世界70カ国、20業種の約1600人のCIOを対象に、面接方式で行われた。モバイルやソーシャルメディアを通じたコンシューマーとの直接的な関係が強まる中、顧客満足度を向上させ、より顧客に近づくことに力を入れるという回答が60%を超えた。
さらに、80%以上のCIOは、顧客とじかに接するマーケティングや営業、サービスなどの業務に重点を移していると回答。顧客の行動パターンやトレンドを見極めるため、顧客の感情分析やソーシャルネットワーキング分析などの新技術に投資していることが分かった。
「フロントエンドは企業が持ち得る最も貴重な情報、すなわち、顧客や従業員についての情報が入ってくる場になった」とIBMは解説する。
組織に影響を与える要因として、テクノロジーを上位に挙げるCIOも増加。クラウドコンピューティングを将来展望の一環と位置付けるCIOは64%を占め、2009年の30%から大幅に上昇した。
また、モバイルソリューションを重点事項の筆頭に挙げたCIOも、2009年の68%から今回調査では84%に増加。クラウドコンピューティングとソーシャルネットワーキングツールを使って顧客へのサービスやコラボレーションの向上を模索しているという回答は3分の2に上った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.